医学部・薬学部は激戦!? 名古屋市立大学の難易度、対策方法、おすすめ塾・予備校まで徹底解説

名古屋市立大学(以下、名古屋市立大)は略して名市大とも呼ばれる総合大学です。人文系から芸術工学、医学部まで幅広い学部を有しており、国公立大学では数少ない、医・薬・看護の3学部を設置している大学でもあります。

2023年度にはデータサイエンス学部が新設され、Society5.0時代で活躍する人材育成にも力を入れています。そんな名古屋市立大に合格するためには、どんな対策が必要なのでしょうか? 

この記事では名古屋市立大の入試制度、難易度・偏差値、入試問題の特徴と対策を解説します。最後には名古屋市立大を目指す受験生におすすめの塾・予備校をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

名古屋市立大の入試の仕組みや偏差値・難易度

まずは、名古屋市立大受験の基本情報を確認していきましょう。

名古屋市立大の入試制度とは?

名古屋市立大の学部は、医学部・薬学部・経済学部・人文社会学部・芸術工学部・看護学部・総合生命理学部・データサイエンス学部の8つです。なおデータサイエンス学部は、2023年度に開設される新しい学部です。

一般選抜の日程は、以下のように前期・中期・後期に分かれています。

前期日程・医学部
・経済学部
・人文社会学部
・芸術工学部
・看護学部
・データサイエンス学部
公立大学中期日程・薬学部
後期日程・経済学部
・人文社会学部
・芸術工学部
・総合生命理学部

前期と後期の2回のチャンスがあるのは、経済学部・人文社会学部・芸術工学部の3学部のみです。

また、名古屋市立大では全ての学部・日程において、大学入学共通テストの受験が必須です。全体的に、医学部以外の学部は、共通テストと二次試験の割合は同じくらいか、共通テストの方がやや高くなっています。芸術工学部の一部の学科では、「共通テスト800点・二次試験300点」という配点も見られます。

そのため、共通テスト対策は油断せず行いましょう。特に医学部は共通テストの点数で足切りになるので、確実に点を取っておきたいところです。

また2023年度は、全ての学部で学校推薦型選抜が実施されます。中には共通テストを必要としない学部・学科もあり、条件に当てはまる人は要チェックです。

名古屋市立大の偏差値・難易度はどれくらい?

東進のデータによると、名古屋市立大の偏差値は59~63の学部が多く、標準~やや難関レベルの大学と言えるでしょう。ただし、医学部は67、薬学部 薬学科は65と難易度が高めです。

募集人員が少なく、高倍率になりやすいことも名古屋市立大の特徴です。2022年度の志願倍率のデータを見ると、突出していたのは薬学部の11.3倍。その他の学部も4~5倍程度の倍率であることが多いため、心して対策しましょう。

名古屋市立大の出題傾向と必要な対策とは?

ここからは名古屋市立大の二次試験の対策方法を科目別にご紹介します。

なお共通テストの得点率は、薬学部や経済学部、人文社会学部では75%、医学部では80%以上必要です。並行して共通テスト対策も進めていきましょう。

英語は小論文のテーマを参考に対策を

英語の難易度は、共通テストより少し難しい程度。しかし記述量が多いため、時間配分に注意してください。特に、長文を速く読み理解する速読力が必要とされます。長文の演習をする際は、普段から時間を計って感覚を身につけましょう。

出題される語彙や文法も難しめです。単語や熟語は、共通テストレベルの一歩上まで踏み込んで覚えましょう。

また、薬学部以外の学部では、120~150語の自由英作文も出題されます。テーマは社会的あるいは哲学的な内容で、英作文以前にテーマ自体が難しめです。

例えば過去には「ネットいじめは以前のいじめより、たちが悪いと思うか」や、ある格言を例に出して「この格言は私たちに何を伝えようとしていると思うか」という問題が出されました。

意見を正確に伝える語彙を増やすと同時に、自分の意見を述べるための対策が必須でしょう。

高倍率の医学部・薬学部数学は取りこぼしをなくそう

医学部・薬学部の数学は標準的な難易度ですが、倍率の高い学部のため激しい争いになると予想されます。まず、基本的な問題は確実に得点しなければなりません。ケアレスミスをしないよう、注意する必要があります。

また、問題数は多くないものの、出題範囲は広め。記述問題も出題されるため、どんな問題にも対応できる力が求められます。標準レベルの問題集を使い、演習を重ねていきましょう。

国語は長文を速く読み切る力が必要

国語は人文社会学部で必要となり、現代文2題・古文1題という構成になっています。現代文は評論が中心ですが、文章量が非常に多いのが特徴。1題で5ページほどの文章が出題されています。設問自体はそれほど難しくありませんが、文章を速く読めるようトレーニングをしておくとよいでしょう。

古文は、記述問題が大半で、物語を理解していないと解けない問題ばかりです。演習をした後は答え合わせだけでなく全訳を読み、文章全体の流れを理解できるように対策しましょう。

名古屋市立大を目指す受験生におすすめの塾・予備校3選

最後に、名古屋市立大合格を目指す人におすすめの塾・予備校を3つご紹介します。ぜひ自分にぴったりのものを見つけてください。

東進ハイスクール・東進衛星予備校

テレビCMでおなじみの東進ハイスクール・東進衛星予備校。2022年度は名古屋市立大全体で154人、医学部医学科に23人と、多数の合格実績があります(現役生のみ、講習生含まず)。愛知県内には数多くの東進衛星予備校校舎があり、どこからでも通いやすいのも魅力です。

東進では、実力ある有名講師陣の映像授業をベースに学習を進められます。加えて、AIが自分にぴったりの演習問題を提案してくれる「志望校別単元ジャンル演習講座」や種類豊富な模試などで、総合的に受験生をサポートしています。

また、二次試験対策に効果的な「過去問演習講座」は、名古屋市立大の人文社会・経済・芸術工・医・看護学部に対応。問題を解くだけではなく、過去問のスペシャリストによる採点・添削・解説授業が受けられます。これらの学部の志望者は、必ずチェックしましょう。

駿台予備学校

駿台予備学校(以下、駿台)は、講師やテキストの質の高さで人気を集めている予備校です。2022年度は、名古屋市立大に118人の合格者を輩出(駿台グループ関連法人の在籍生および各講習受講生の実績、現役・浪人の両者含む)。医学部医学科受験にも強く、この合格者のうち28人は医学部医学科志望者でした。名古屋市立大の医学部医学科の募集定員が約100人であることを考えると、かなりの実績と言えるでしょう。

駿台は対面授業に加え、AI教材で苦手分野をサポート、気軽に講師に質問できるなど、学力を伸ばせる環境が整っています。また、授業はレベルや志望学部に合わせて細かく設定されており、例えば英語ひとつ取っても「医系英語(選抜・難関)」「英語(基礎~選抜)」「国公立英語(標準)」などさまざま。医系講座も充実しているため、特に医学部志望の人には駿台がおすすめです。

KGS

KGSは、名古屋市千種区にある医学部・難関大学受験専門の予備校です。少人数制の予備校のため合格実績は年によりますが、毎年多くの生徒が難関私立・国公立大の医学部医学科・薬学科に進学しています。

国公立大の医学部医学科向けには、「上位国公立大医学部特訓コース」を設置しています。このコースでは、プロ講師によるマンツーマン授業と10人程度の少人数授業を自由に組み合わせてオリジナルの時間割を作成でき、効率的な勉強が可能です。さらに、自習室も年中無休で利用できます。座席指定制のため席取りの必要もなく、長時間でも安心して学習できるのが魅力です。

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