地方の進学校・トップ校で進む「東大離れ」――医学部受験へ移行する傾向が顕著に

MLPは2021年3月15日、東大合格者数と医学部合格者数のデータをもとに、近年の受験傾向について調査した結果を発表した。それによると、地方の私立進学校や県立トップクラス高校で、医学部受験への移行による「東大離れ」が進んでいるという。

同社によると、昨年までの数年間、東大合格者数トップ10に入る学校は、灘高等学校を除く全てが首都圏の中高一貫校となっていた。今年度は関西の西大和学園高等学校や、中高一貫校ではない首都圏の高校2校もトップ10入りしたが、東大合格者数トップ10に入る学校のほとんどが首都圏の中高一貫校であるという近年の傾向は変わっていないという。

一方、医学部医学科合格者のトップ10には、京都の洛南高等学校、長崎の青雲高等学校、和歌山の智辯学園和歌山高等学校、兵庫の甲陽学院高等学校と地方の高校が名を連ねた。国公立の医学部医学科に絞ると、京都の洛南高等学校、奈良の西大和学園高等学校、北海道の札幌南高等学校と北嶺高等学校、愛媛の愛光高等学校、兵庫の灘高等学校と甲陽学院高等学校、長崎の青雲高等学校と、地方の高校によるトップ10入りが8校にも上っている。

MLPはこうした結果を踏まえ、鹿児島のラサール高等学校や福岡の久留米大付設高等学校、愛媛の愛光高等学校などに代表される地方の進学校やトップ校に通う生徒の東大離れが進んでいると指摘。近年の首都圏以外の優秀な受験生は、東大を出て公務員や一般企業への就職を目指す道よりも、医学部へ入学して医師となる道を選ぶ傾向があると分析している。

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