旺文社 教育情報センターは2020年4月1日、各大学へのアンケートに基づいて作成したレポート「2020年度 日本の大学データ」をWebサイトに公開した。2020年4月時点で全国に大学は781校あり、2437学部、5206学科が存在しているという。
大学全体で最も学科が多かった学問分野は、「経営学・経営情報学・商学・会計学」で484学科。「経済学」(266学科)も9位に入るなど、実学志向が伺える。2位は「社会学・観光学・メディア学」(343学科)だ。外国人観光客の増加や東京オリンピック開催などで興味が高まっているのが影響し、観光学や地方創生・地域活性化に関する学科が増えたと分析している。
そのほか上位10分野内には、4位「語学」、5位「国際関係学・国際文化学」、8位「小学校・幼稚園課程」、10位「心理学」などの文系分野が多くランクインした。
一方、理系で10位までに入った学問分野は3分野のみだ。資格が取れて将来の職に直結する医療系は根強い人気があり、3位「医療・保健学」、7位「看護学」が上位に入った。このほか、コンピュータやネットワークに関連する「情報工学」は2020年から新設されたところも多く、6位にランクインした。
また、全国の学科を国公私立大学別に集計したところ、国立大学では「情報工学」「機械工学」「電気・電子工学」と工学部系の学問分野が上位を独占した。公立大学では「看護学」が最も多く、地域からのニーズが高い様子が伺えた。
一方、私立大学では「経営学・経営情報学・商学・会計学」「語学」「社会学・観光学・メディア学」と文系学科が上位を占めた。
2019年7月に刊行した『螢雪時代8月臨時増刊』を編集する際に実施した各大学へのアンケートをもとにした。新増設や廃止のほか、編集上の若干の変動も含まれている。
志望した大学の学部・学科に合格できるよう、予備校の選び方を詳しく解説した記事も読んで、受験生活の参考にしていただきたい。