文部科学省は、2020年12月時点の「新型コロナウイルスの影響を受けた学生への支援状況等に関する調査」の結果を公表した。それによると、前回の調査を実施した2020年10月末時点に引き続き、後期分の授業料の納付猶予をはじめ、授業料の国の制度によらない独自の減免が、全国の大学などで実施されていたという。
同省は2021年1月18日から、短期大学を含む全国の国公私立大学と高等専門学校を対象に、経済的に困難な学生に対する支援状況や中途退学者・休学者の状況などについての調査を実施。2月10日時点で95.3%の回答率を得た。
同調査によると、2020年12月時点で後期分の授業料の納付猶予を実施していた大学などは全体の98.5%、経済的に困難な学生を対象とした授業料などの減免を実施していた大学などは全体の74.0%に上った。大学などの学生総数に占める後期授業料の納付猶予者数の割合は、昨年度より1.84ポイント高い7.04%だった。
学生数に占める2020年4月〜12月の中退者数の割合は、昨年度より0.25ポイント少ない0.97%だった。中退者2万8647人のうち、1367人が新型コロナウイルス感染症の影響によって退学していた。
一方、学生数に占める2020年4月〜12月の休学者数の割合は、昨年度より0.19ポイント少ない2.23%だった。休学者6万5670人のうち、4434人が新型コロナウイルス感染症の影響によって休学していた。
今般の新型コロナウイルス感染症の拡大による影響を踏まえ、各大学などは退学や再入学の希望者に対し、相談体制、経済的配慮、再入学の審査にかかわる対応、教学上の対応など、さまざまな取り組みを実施しているという。
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