スーパーグローバル大学創成支援プログラム委員会は2021年3月2日、世界レベルの教育研究を行うトップ大学や国際化を徹底して進める大学を重点支援する「スーパーグローバル大学創成支援事業」に関する中間評価結果の総括を発表した。
同事業は、大学の国際競争力強化や次代を担うグローバル人材の育成のために、文部科学省が2014年に開始したものだ。世界大学ランキングトップ100を目指す力があり、世界レベルの教育研究を行う「タイプA」13大学と、日本社会のグローバル化をけん引する「タイプB」24大学を支援し、徹底した国際化と大学改革を進めている。
今回の中間評価では、2019年度までの各大学の取組状況を5段階(S~D)で評価。タイプAの東北大学・名古屋大学、タイプBの国際教養大学・国際基督教大学・芝浦工業大学・上智大学・創価大学・立命館アジア太平洋大学の計8大学が最高評価のS評価を受けた。
全体に占める各評価の割合は、S評価(事業目的の達成が見込まれる)が22%(8件)、A評価(これまでの取り組みを継続すれば事業目的の達成が可能)が68%(25件)、B評価(助言などを考慮し、より一層の改善と努力が必要)が11%(4件)だった。
2017年と比較すると、B評価が2件減り、S評価が2件増えていることから、各大学が改善を重ねてきたことが分かるという。事業開始前に比べると、37大学全体で外国語による授業科目数は約2.5倍に増加。外国語のみで卒業できるコースも406コース増え、今では1058コースが設置されている。
学生交流数も増え、単位取得を伴う海外留学経験者数は約1.8倍に増加。外国人留学生数も約1.7倍に増している。一方で、一定の語学レベルを満たす学生数の指標や日本人学生の海外留学経験者数などは目標未達の大学も多く、早急な改善策の実施が求められるとしている。
国際競争力強化に力を入れている大学を紹介してきたが、大学の合格実績をもとに各予備校を比較したページも参照して、受験対策の参考にしていただきたい。