「大学・研究機関業界 他社牽制力ランキング2020」が2021年8月19日、特許分析サービスを運営するパテント・リザルトより発表された。それによると、2020年の特許審査過程において他者特許への拒絶理由として引用された特許件数が最も多かった大学は東京大学だったという。
同社は、2020年12月までに公開された全特許のうち、2020年1月〜12月末までの間に拒絶理由として引用された特許を抽出。技術開発競争において競合他社が権利化する上で阻害要因となる先行技術を多数保有している先進的な企業を明らかにした。
本ランキングの1位に輝いたのは、被引用特許数906件の産業技術総合研究所だ。同研究所の最も引用された特許は「直動伸縮アーム機構、及びこれを備えたロボットアーム」で、計7件の審査過程で引用されていた。2位は被引用特許数371件の科学技術振興機構で、最も引用された特許は「透明薄膜電界効果型トランジスタ」に関する技術だ。これは半導体エネルギー研究所の6件の審査過程で引用されていた。
3位にランクインしたのは、被引用特許数339件の東京大学だ。最も引用された特許は神奈川県立産業技術総合研究所と共同出願の「ウイルスに対し変性や分解などの構造的な破壊を伴うウイルス不活化剤」に関する技術だ。イビデンの「抗ウイルス性部材」関連特許など、計15件の審査過程において拒絶理由として引用されていた。
4位は被引用特許数260件の東北大学で、最も引用された特許は「中性子捕捉療法における、中性子照射の自由度を向上する技術」。5位は被引用特許数241件の京都大学で、最も引用された特許は「高品質のGa2O3系半導体素子」だった。
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