私大の自宅外通学生、受験から入学までの費用は223万円

首都圏などの私立大学の教職員でつくる東京地区私立大学教職員組合連合(東京私大教連)は2022年4月6日、21年度に入学した学生の家計負担の調査結果を公表した。下宿生など自宅外から通学する学生の家庭が、受験から入学までに負担した額は223万3780円。前年度に比べて1万7257円増え、過去最高となった。

東京私大教連は1985年から、首都圏の私立大学に入学した新入生の家庭を対象に、学費や入居費、仕送りなどの家計負担を調査している。21年度の調査は同年5月から7月にかけて、1都3県(東京、埼玉、千葉、栃木)の11校を対象に実施。新入生の保護者ら4987人から回答を得た。

調査結果によると、実家を離れて暮らす自宅外通学生の家庭が負担した受験から入学までの費用のうち、最も多額なのは初年度納付金で135万7080円(前年比857円増)。次いで、生活用品費32万700円で、前年と同額だった。

生活用品費以外は、すべて前年より増えており、受験費用は25万4000円(同3900円増)、家賃6万6700円(同2500円増)、敷金・礼金23万5300円(同1万円増)と合計額は過去最高額だった。

一方、毎月の仕送り額は、入学に伴う出費が落ち着く6月以降で、月平均8万6200円。過去最低だった前年より3800円増加した。しかし、過去最高だった1994年の12万4900円の7割程度で、低い水準にとどまっている。

仕送りから家賃を差し引いた、自宅外通学生の1日あたりの生活費は650円。過去最低の20年度(607円)に次ぐ低さだった。過去最高額だった1990年度の2460円に比べると、4分の1程度となっている。

受験費用等だけでなく、合格のための予備校の費用も考慮する必要がある。予備校の平均的な費用と費用を抑える方法の記事もぜひ一読してほしい。

[関連リンク]

東京私大教連 私立大学新入生の家計負担調査 2021年度