定員割れ私立大が増加――小規模大で傾向顕著 河合塾まとめ

日本私立学校振興・共済事業団が2022年度の私立大学・短期大学等入学志願動向を発表したのを受け、河合塾は2022年10月20日、同年度の私立大学入試結果の特徴を公表した。18歳人口が減少する中、大学間の競争が激化し、小規模大学を中心に定員割れの私立大が増加した。

2022年度の私立大の延べ志願者数は382万2509人となり前年度比で0.3%減少する一方、合格者数は150万8201人と4.9%増加。合格者数は4年連続の増加となった。大学の入学者数は50万2199人で1.6%増となり、定員充足率は100.8%だった。

少子化によって18歳人口は減少傾向にあるが、私立大学の入学定員は毎年増加し続けている。このため、各大学は入学者を確保するために合格者を増やしているとみられ、受験生にとっては競争が緩和される形となっている。

大学にとって若年層の人口減少は深刻な課題で、定員割れ大学の割合は過去最高の47.5%となった。定員充足率が80%未満の大学も増えつつあり、全体の19.4%と前年度に比べて5.2ポイント上昇した。

大学の規模ごとに見ると、定員8000人以上の大規模大学で合格者数・入学者数がともに増加した一方、4000人未満の小規模大学では合格者数が増えたにもかかわらず、入学者が減少した。中規模大学でも志願者が減少しつつあり、河合塾は「今後は中規模大学も、小規模大学のように入学者の確保が厳しい学校が増える」とみている。

まとめの詳細は、河合塾の大学入試情報サイト「Kei-Net」に掲載されている。

本記事では、3大予備校の1つである河合塾が調査した私大入試結果を紹介した。河合塾の授業の質や口コミを紹介した記事も読んで、予備校選びの参考にしていただきたい。

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