2025年2月27日、日本学生支援機構(JASSO)は、岩手県大船渡市で発生した大規模火災で、災害で被害を受けた学生等への支援策を発表した。災害により家計が急変したことで、学費の支払いや奨学金の返還が困難な学生に対し、以下の支援策を実施する。
- 給付奨学金(家計急変採用)/貸与奨学金(緊急採用・応急採用)
- 減額返還制度・返還期限猶予
- JASSO災害支援金
1つめの奨学金の給付に関しては、返済不要の給付型奨学金、または貸与型の第一種奨学金(利子なし)、第二種奨学金(利子付)の申請が可能だ。
2つめは、家計の急変により、奨学金の返還が困難な状態を支援するもの。
減額返還制度とは、毎月の返済額を減らせる制度で、通算15年(180ヵ月)にわたって制度が適用される。一方の返還期限猶予とは、一定期間にわたり返還を先送りにできる制度で、適用期間の上限は通算10年(120ヵ月)となる。
3つめのJASSO災害支援金とは、本人や家族が住む家が災害により被害を受けた場合に、返還不要の支援金(10万円)を支給する制度のこと。自然災害や火災で自宅が半壊以上の被害を受けたり、床上浸水になったり、自治体からの避難勧告が1ヵ月以上続いたりした場合などの条件がある。
上記の支援策は、原則的に「災害救助法適用地域」の世帯に属する学生を対象とする。ただし、災害救助法の適用を受けない近隣の地域において、同等の災害に遭った世帯の学生は「適用地域に準じる」ものとして取り扱われる。
[関連リンク]
令和7年岩手県大船渡市における大規模火災による災害により被害を受けた学生等への支援策について