入試英語の「書く」「話す」は各大学で試験すべき――日本学術会議が提言

日本学術会議は2020年8月18日、「大学入試における英語試験のあり方についての提言」を公表した。英語の「書く」「話す」という能力は大学入学共通テストで測るのではなく、各大学が適切な形で計測すべきだと提案。民間の英語試験の活用も各大学の判断に委ねるべきだとした。

当初、大学入試の英語試験は、4技能(読む、書く、聞く、話す)の適切な評価のため、民間試験の活用が決定していた。しかし文部科学省は2019年11月、この方針を見送ると発表。同年12月に「大学入試のあり方に関する検討会議」を設置し、2024年度の大学入試から新たな英語試験を導入するため、検討を進めている。こうした検討に資するため、日本学術会議は提言を公表した。

日本学術会議によると、問題点の一つが「書く」「話す」という能力を大規模な入学試験で計測することだ。書く力を測る記述式の筆記試験や、話す力をテストする面接式の試験では、明確な採点基準を立て、専門知識のある採点者を集めることが必要となる。しかし規模が大きいと、そのような体制を整えるのは難しく、採点の公平性の保証が困難になるという。

また、民間試験の導入に関しては、学習指導要領との整合性に加え、受験機会の公平性や経済的負担といった問題も挙げられるという。

そこで日本学術会議は、公平性が求められる大学入試では、「書く」「話す」の能力は大学入学共通テストで測るべきではなく、各大学が必要に応じて適切な形で計測すべきだと提案した。また、学習指導要領との整合性や経済的負担などの観点から、民間試験の活用は各大学の判断に委ねるべきだとしている。

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大学入試における英語試験のあり方についての提言