名古屋大学、2023年度入学者選抜から学校推薦型選抜に「女子枠」を設定――募集人員に変更も

名古屋大学は2021年11月26日、工学部電気電子情報工学科およびエネルギー理工学科の学校推薦型選抜において、2023年度入学者選抜(2022年度実施)から女子枠を設定し、募集人員を変更することを発表した。入学者の多様性を確保し、工学分野において社会を構成する比率と大きな乖離が見られる女性比率の是正を目指すための変更となる。

電気電子情報工学科では、学校推薦型選抜における募集人員を11人から12人に増やし、そのうち6人を女子枠とする。他方、一般選抜における募集人員は107人から106人に変更される。

電気電子情報工学科の中核をなす電気工学、電子工学、情報・通信工学は、高度情報化社会を支える主要な工学分野であり、今後も優秀な研究者・技術者を育成・輩出することが強く求められている。これらの分野のさらなる発展には、多くの関連分野との連携・融合が必要であり、柔軟な発想と新規の視点をもたらす多様な人材が不可欠との考えが同学科における女子枠の設定および募集人員の変更の背景にある。

また、エネルギー理工学科では、学校推薦型選抜における募集人員を4人から6人に増やし、そのうち3人を女子枠とする。他方、一般選抜における募集人員は36人から34人に変更される。

人類社会が直面しているエネルギー問題の解決には、従来技術の延長では限界があり、破壊的なイノベーションが求められる局面に差し掛かっている。この局面を乗り越えるためには、エネルギーに関わる研究分野へ、多様な視点を持つ人材を積極的に迎え入れ、構成員が互いに切磋琢磨できる環境を創出することが有効との考えが、同学科における女子枠の設定および募集人員の変更の背景にある。

学校推薦型選抜を利用して大学に進学したいという人は、学校推薦型選抜の評価基準や他の制度との違いなどを詳しく解説した記事も読んで、制度内容についてしっかり把握しておくといいだろう。

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令和5年度以降の工学部電気電子情報工学科およびエネルギー理工学科における学校推薦型選抜の変更について