情報系学部・学科への進学需要34%増も、定員数は過去10年間で増加せず――みんなのコード調査

特定非営利活動法人みんなのコードは、2022年6月8日、Googleの協力のもとに実施した日本国内の大学における情報系学部・学科の実態調査の結果を公表した。それによると、情報系学部・学科への進学需要は34%増加しているのに対し、大学の定員数は過去10年間で増加していないことが明らかになったという。

同団体は、2011年度・2016年度・2021年度に高校3年生と高卒生を対象に行われた全統模試受験者の志望校データの提供を受けてサンプル調査を実施。「情報系学部・学科への進学希望者と、入学者定員数の需給バランスの不均衡が発生しているのではないか」「女子の情報系学部・学科の志願者・入学者が少なく、ジェンダーギャップが存在するのではないか」の2点の仮説について検証した。

同調査の結果によると、国公立大学における情報系学部・学科の志望者数は、2011年の1万2652人から2021年の1万6938人へと34%増加。一方、国公立大学前期日程の情報系学部・学科の定員は、2011年には5087人、2016年には5083人、2021年には5064人と、ほぼ横ばいとなっていた。

その結果、志望倍率は2.49倍から3.34倍へと上昇しており、志望者の増加に対する受け入れ定員数が不足していることが明らかになった。なお、私立大学についても同様の傾向が見られたという。

また、国公立大学前期日程志望者数の女子比率については、情報系以外の理学部では2011年の27.39%から2021年の28.37%へ、情報系以外の工学部では2011年の13.65%から2021年の18.51%へとわずかに増加。これに対し、情報系は2021年の17.24%から2021年の16.08%へとわずかに減少していた。

情報系学部・学科への進学実態に関する調査結果を紹介してきたが、有名大学ごとの塾・予備校の合格実績ランキングもチェックしてみてはどうだろうか。

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日本国内の大学における情報系学部・学科の実態調査を公表|みんなのコードのプレスリリース