大谷大学は2023年7月27日、高校生を対象に同大学図書館を2024年3月末まで無料開放すると発表した。希望者には登録料無料で利用証を発行し、図書の閲覧や学習に利用してもらう。
大谷大学のある京都市では、公共図書館での自習が原則禁止されており、青少年活動センター等に無料の自習室を設置しているが、混雑が避けられない。このため、有料の自習室を利用している生徒もいる。こうしたことから、高校生に自習スペースとして利用してもらうとともに、大学進学後の学習のイメージをつかんでもらおうと図書館の無料開放を決めた。
希望者は無料で利用登録でき、図書館の利用時間内であれば、いつでも利用できる。ただし、図書は閲覧のみで、貸し出しはできない。
現在の大谷大学図書館は、大谷大学近代化100周年の記念事業として建設された「真宗総合学術センター 響流館(こうるかん)」内に2002年4月移転した。閲覧室は1階約870平方メートル、2階約3,200平方メートルで、地下にある書庫は8ブロック約3,000平方メートル。蔵書数は約88万冊で、閲覧室には約14万冊の図書が並んでいる。仏教関係の図書や資料が充実しているのが特徴で、特に中央アジアから極東にかけての古典籍や仏教典籍の質の高さが評価されている。