岡山大学は岡山県岡山市に本部を置く国立大学で、文・教育・法・経済・理・医・歯・薬・工・環境理工(2021年に工学部と再編統合)・農の11学部を持ちます。1949年に岡山医科大学と岡山師範学校や岡山農業専門学校などが合併し、設立されました。
2014年には文部科学省の「スーパーグローバル大学創成支援事業」にも採択され、世界のトップステージで活躍できる人材を育成しています。また、SDGsにも力を入れており、2017年に第1回「ジャパンSDGsアワード」特別賞を国公立大学で唯一受賞しました。
岡山大学はレベルも高く、共通テストの受験科目も多いため、しっかりと対策する必要があります。この記事では岡山大学の難易度や出題傾向、対策方法、おすすめ塾・予備校などを解説しています。ぜひ参考にしてください。
岡山大学の入試の仕組みや難易度とは?
まずは岡山大学入試の基本情報をお伝えします。
岡山大学の入試制度とは?
岡山大学の一般選抜は、前期日程の1回のみです。大学入学共通テストと個別学力検査、および書類審査を総合して合否が決まります。共通テストは、英数国に加えて地歴公民1~2科目、理科1~2科目が必要です。必要科目は学部学科によって異なるので、早めに確認しましょう。
また、学部によっては実技検査や面接も行われます。教育学部は専攻によって実技検査、小論文、ペーパーインタビュー(面接に代わる筆記試験)があり、医・歯・薬学部 薬学科は面接が課されます。こうした特殊な選考方法については、総合型選抜などの対策を活用しましょう。
その他、岡山大学では総合型選抜、学校推薦型選抜、国際バカロレア選抜などの入試を行っています。条件に当てはまる人はぜひ確認してみてください。
岡山大学の偏差値・難易度はどれくらい?
東進グループの2023年度のデータによると、岡山大学の偏差値は理系で59~67、文系で58~61程度です。医学部 医学科が67で最も高く、薬学部 薬学科が65、歯学部が63と続きます。岡山大学はもともと医科大学を前身としているだけあり、医歯薬のレベルが高めです。
また河合塾のデータを参照すると、共通テスト得点率は医学部 医学科が8割、歯・薬学部は7割以上必要です。しかし、他の学部は6~7割程度とそこまで高くありません。
さらに、岡山大学が公表している2023年度の志願倍率を見ると、どの学部も2~3倍程度でした。共通テスト得点率をクリアできる基礎学力を付け、ケアレスミスを減らせば十分合格を目指せる大学と言えます。
岡山大学の出題傾向と合格に必要な対策とは?
ここでは、岡山大学の個別学力検査の出題傾向について解説します。初めにお伝えすると、共通テストと個別学力検査の配点は学部学科によって差があり、共通テストの配点が高い学部も多いです。そのため、共通テストの対策もしっかり行いましょう。
また、岡山大学の募集要項には、個別学力検査では「教科書において『発展的な学習内容』として記載されている内容から出題しません」と明記されています。基礎~応用レベルの対策は必要ですが、発展レベルは重視しなくてもよいでしょう。
英語は英作文多め! 予備校講師に添削してもらおう
英語は長文読解が2題、和文英訳と自由英作文が各1問の、大問4問で構成されています。長文読解は問題数が少なく、1問の比重が大きいため、特に選択問題は正確に選びましょう。文章量が多いので、速読力も必要です。熟語や文構造を素早く把握できるよう、日頃から時間を測って演習を続けてください。
また、記述問題が多いことは岡山大学の英語の特徴です。英作文は自分で採点しづらいため、高校の先生や予備校の講師に添削してもらいましょう。
国語は全問記述。小説の対策も忘れずに
国語は評論文・小説・古文・漢文が各1問の、大問4問構成です。ほぼ全問が記述問題のため、国語の入試問題として難易度は高めと言えます。記述問題は自分で採点や復習をしづらいので、分からない部分は学校や予備校で積極的に質問しましょう。
記述問題は文字数の指定がないため長い文章で説明しがちですが、なるべく簡潔な解答を心がけてください。また、評論文と比べて小説は手薄になりがちなので、予備校では小説対策ができる講座を選ぶことがポイントです。
古文・漢文は現代語訳だけでなく、内容を問う問題も頻出です。単語や文法などの基礎知識と、読解力の両方が求められます。過去問をさかのぼっていき、出題形式に慣れましょう。
数学は見直しを徹底してケアレスミスゼロを目指そう
数学の出題範囲は、文系数学が数Ⅰ・Ⅱ・A・B(数列・ベクトル)、理系数学はこれに数Ⅲが加わります。文系・理系ともに難易度は標準レベルです。基礎力を付け、応用問題まで解けるようにしましょう。
ただし、単元によっては難しめの出題もあります。特に、文系数学はベクトル、理系数学は数Ⅲの範囲がやや難しいため、重点的に対策しましょう。
文系・理系のどちらも大問4問構成、試験時間は120分と、出題数の割に試験時間は長めです。最後まで見直しを行い、計算ミスなどケアレスミスがないように注意してください。
岡山大学に合格しやすいのはどこ? おすすめ塾・予備校3選
ここでは、岡山大学を目指す受験生におすすめの塾・予備校を3つご紹介します。
東進ハイスクール・東進衛星予備校
東進ハイスクール・東進衛星予備校(以下、東進)は、国公立大や医学部にも強い大手予備校です。2023年度には岡山大学に295人、中でも医学部に21人の合格者を出しています(現役生のみ、講習生含まず)。
東進では、自分のペースで学習できる映像授業を軸に、さまざまな講座や模試、AIを活用し合格を目指していきます。「志望校別単元ジャンル演習講座」は、AIによる学力診断を踏まえて、自分に必要な演習問題セットを提案してくれる講座です。「過去問演習講座」は、プロによる過去問の採点・添削指導・解説授業が受けられる講座で、岡山大学の全学部に対応しています。
また、東進は模試のサポートが手厚いため、積極的に受けることをおすすめします。岡山大学志望の人は「早慶上理・難関国公立大模試」や「共通テスト本番レベル模試」、医学部志望なら「医学部82大学判定テスト」を受験し、自分の偏差値や合格可能性を測りましょう。
岡山進研学院
岡山進研学院は岡山駅付近にある、地域密着型の予備校です。地元という地の利もあり岡山大学に強く、2023年度は岡山大学に21人、うち4人は医学部という合格実績を挙げています。
岡山進研学院は100%対面授業により、集中して学習を進められます。特に、共通テスト対策、国公立大二次対策が充実していることが特徴です。「岡大二次英語」「岡大ハイレベル国語」など、岡山大学対策講座もしっかり用意されています。また、「土曜日マークテスト演習」を定期的に受けることで、演習力を強化できます。
さらに、「進研ゼミ」でおなじみのベネッセと連携していることも岡山進研学院の強みです。進研模試の結果などを基に進路指導を行っており、ベネッセの豊富な大学受験情報を活用することで、より正確な対策ができます。
メディカルラボ
メディカルラボは、河合塾グループが運営する医系専門予備校です。2023年度は岡山大学をはじめ、全国の国公立大医学部に200人以上が合格しました。全国に校舎があり、岡山校は岡山駅直結で通いやすいことも魅力です。
メディカルラボは完全個別指導の予備校で、生徒一人ずつに合わせたカリキュラムで学習していきます。生徒一人につき各科目のプロ講師7人と担任が付き、チームで情報を共有しながら合格へ導いてくれます。
また、メディカルラボは情報収集力や分析力にも優れており、地元でしか入手できない医学部の情報を常に入手・分析することで、岡山大学受験に活かしています。医学部・歯学部志望の人は、こうした医系専門の予備校もおすすめです。