文部科学省は2024年4月17日、翌年度以降の大学入試が新学習指導要領に準拠して行われることから、旧教育課程で学んで来た浪人生らに対して可能な限り配慮するよう、各国公私立大学に改めて要請する文書を出した。
2025年度以後の大学入試では、2022年度から始まった新学習指導要領に準拠した問題が出題される。既に大学入試センターでは2022年11月、大学入学共通テスト(共通テスト)の問題作成の方向性や試作問題を発表しているが、文部科学省は旧教育課程で学んだ浪人生らが不利にならないよう、必要に応じて経過措置を講じるよう求める通知を各大学に出した。
しかし、文科省によると、共通テストの教科・科目の設定で、一部の経過措置科目の選択を認めていない大学が見受けられるという。このため、文科省は「第一義的には各大学が判断するべきものではある」としたうえで、「できるだけ多くの教科・科目の中から選択解答させることが望ましい」とした2022年の通知の趣旨を踏まえ、「個別学力検査及び共通テストの教科・科目の設定に際し、可能な限り配慮する」ことを要請した。
また、2025年度の入試で新たに旧教育課程履修者に対する経過措置を認める場合、2年程度前の予告・公表を行う必要はないとの判断を示し、入学志願者が準備できるよう速やかな対応を求めた。
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令和7年度大学入学者選抜における旧教育課程履修者に対する経過措置について