クラーク記念国際高等学校が国内で初めて、バーチャル理科実験プラットフォーム「Labster」を導入する。これまでの対面授業では実現できなかった理科実験を、VRによって体験できるようになるという。
Labsterは、ボストン大学、MIT、カリフォルニア州立大学、ハーバード大学、スタンフォード大学など、世界の教育機関250以上が利用している。生物・物理・工学・化学・医学などの分野をカバーし、「原子構造」「ベクトルとスカラー」「メンデル遺伝」「減数分裂」など、100種類以上のコンテンツから学ぶことができる。
Labsterが学習効果に与える影響について調べるため、デンマーク工科大学とスタンフォードオンライン高校の学生160人を対象に調査を実施。同じ内容を「従来の対面授業で受講した学生」と「Labsterで受講した学生」のテスト結果を比較した。すると、「Labsterで受講した学生」のスコアが76%高くなったという。
さらに「Labsterと対面授業を組み合わせて受講した学生」と「対面授業のみ受講した学生」のテスト結果を比較すると、組み合わせて受講した学生のスコアが約2倍になったとしている。
Labsterの導入を担当したクラーク記念国際高等学校の石川舜氏は、「Labsterの導入にあたり、大きなメリットだと感じたのは『いくらでも失敗できる』という点です。生徒にはぜひ多くの失敗経験から、たくさんのことを学んでほしいと思います。また、高校教育では取り扱いが難しい『放射性物質』や『感染性物質』を使った実験ができるという点、実験時間を早送りすることができるという点にも注目しています」と導入を決めた理由について語っている。
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