大学受験に向けて、塾や予備校に通おうと思っている方は多いと思います。数ある塾や予備校の中から、学力向上はもちろん志望大学への合格率UPにつながるサポートをしてくれるところを、どうやって見つければいいのでしょうか。
今回は、理系の高校生の方に向けて、志望大学に合格するためには、塾・予備校をどう選べばいいのか、ご紹介していきます。
理系で重要な科目とは。どの科目を集中して勉強する?
志望大学に合格するために必要なのは、受験に関する正しい情報です。
受験に関する情報といってもたくさんありますが、入試科目ごとの配点比率について正確な知識がなければ、時間の無駄になるばかりでなく間違った対策をしてしまいます。
理系の大学・学部への進学を希望するあなたは、志望大学の入試科目の配点比率をご存じですか?
一般的な国公立大学の入試では、大学入試共通テストの点数と、それぞれの大学・学部・学科ごとに行う二次試験(個別試験)の点数で合否が決まります。
大学入試共通テストは、基本的には5教科7科目で行われますが、国公立大学に合格するには全ての教科で満遍なく点数を取る必要があると考えている受験生が非常に多いようです。
しかし、それは誤解です。実際の理系学部、学科の配点比率を確認してみましょう。
東京大学(理Ⅰ)
※出願者数と募集人員数によって、共通テストの得点は二次試験を受けられるか(いわゆる「足きり」)の基準となる場合がある。
北海道大学(総合入試理系数学重点選抜群)
名古屋大学(工学部)
東京工業大学(一般選抜)
※ただし、共通テストの得点は二次試験を受けられるか(いわゆる「足きり」)の基準となるだけで、合否判定には利用しない。
※2026年入試から共通テストの科目に「情報」が加わり、配点が変更になることが発表されている。
このデータを見て分かることは、理系学部の場合、国語や社会が占める点数の比率は、全体から見るとわずかなものである、ということです。
東京大学のように、全ての科目がほぼ同程度の比率になっている大学もありますが、ほとんどの理系学部では二次試験で出題される数学、理科の比率が非常に高くなっています。
特に、東京工業大学では、国語と社会はいわゆる「足きり」になるかどうかの判断材料になるだけで、合否は、数学、理科、英語の点数で決まるといってもよいでしょう。
このように、大学入試では、共通テストと二次試験の配点比率が大学や学部ごとに大きく異なっていて、特に理系学部では、数学と理科が占める割合が非常に大きくなっています。
志望大学に合格するためには、まず、自分が志望する大学の配点をしっかりと把握し、合否にかかわる重要科目の対策に時間をかけていくことが重要になるのです。
理系の受験生が塾・予備校を選ぶときのポイントは3つ
こうした入試科目の配点比率を踏まえると、理系の受験生が塾や予備校を選ぶときのポイントは3つです。
- 理系の入試科目に配慮したカリキュラムになっているか
- 重要科目の弱点を克服するための計画を立ててもらえるか
- 入試科目の選択で迷ったときに、適切なアドバイスを受けられるか
3つのポイントを詳しく見ていきましょう。
1. 合格に直結したカリキュラムや学習システムになっているか
先述のように、理系の学部を受験する場合、全ての科目に同じように時間をかけるのではなく、配点比率の高い数学や理科に時間をかける必要があります。
また、学校の定期テストで成績が悪かった科目を何となく勉強する、というような学習では、受験に間に合いません。
ですから、塾や予備校を選ぶ際は、理系の入試科目に合わせたカリキュラムになっているかどうかがポイントになります。
国語や社会については、まったく必要がないわけではありませんし、いつから塾や予備校に通うのかによっても受講科目は変わります。しかし、数学や理科と同じ数の授業を受けるのはおすすめできません。
理系の受験では、共通テストでしか受けないことが多い国語や社会に関しては、共通テスト対策以外の内容に踏み込むような授業であれば、受けなくてもいい場合がほとんどです。
カリキュラムを確認するとき、特に大切なのは、受験対策の内容です。
ほとんどの塾や予備校では受験対策を行っていますが、受験対策講座が開設される時期はそれぞれの塾や予備校によって異なります。
受験までの限られた時間を最大限に有効活用するため、数学や理科の授業が手厚く、国語と社会は共通テスト対策のみ受講できる、そして、早い時期から受験に対応した授業カリキュラムがある塾や予備校を選びましょう。
2. 高配点科目の弱点を克服できるシステムか
数学や理科を重点的に学習するのは大切ですが、どの分野にも同じように時間をかけるのは間違った時間の使い方といえるでしょう。
受験勉強では、弱点分野を克服することが必要です。しかし、塾や予備校によっては、高校のように、みんなが同じ授業を受ける形式のところもあります。これでは、個人個人の弱点を克服するには不十分です。
塾や予備校を選ぶときには、自分の弱点分野を克服するためのシステムがあるかどうかを必ず確認しましょう。
また、大学入試では、大学ごとに必ず出題される分野や、難易度の高い問題が出題される分野などが決まっている場合もあります。
そのため、弱点の克服と並行して、志望大学の出題傾向に合わせた受験対策が必須になります。
この場合も、やはり個別に対策できるようなシステムが必要になりますから、弱点の克服だけでなく、志望大学に合わせた指導を受けられる塾や予備校を選びましょう。
3. 学習だけでなく受験のシステムや悩みについて相談できるスタッフがいるか
ここまで見てきたように、大学受験では正しい情報が必要です。ただ、受験に関する情報は毎年変わるため、受験生だけで必要な情報を全て集めるのは無理があります。
その点、大学入試を専門に指導している塾や予備校は、常に最新のデータを持っていますから、安心です。
とはいえ、多くの情報を持っている塾や予備校であっても、志望校選びや進路などで悩んだときに相談できるスタッフがいないのであれば、何の意味もありません。
塾や予備校を選ぶときの最後のポイントは、受験のシステムなど学習以外のことを相談できるスタッフがいるか、相談できるシステムがあるかという点です。
大学入試制度が変わっていく中、一般入試以外にも、AO入試、推薦入試と、入試にもさまざまな種類があります。自分にはどのような受験がベストなのか、なかなか決められない場合もあるでしょう。
そんなときに、相談できるプロがいれば、一人で悩んで時間を無駄にすることなく、受験勉強に集中することができます。
また、受験勉強は長期戦になります。
がんばって勉強してすぐにテストの結果が良くなることもあれば、なかなか成績が上がらず焦ってしまうこともあるかもしれません。
そんなとき、受験を知り尽くし、これまで多くの受験生を見てきた経験豊富なスタッフがいたらどうでしょうか。普段の様子を見て「ちょっと落ち込んでいるかな」と思ったら励ましの言葉を掛けてくれるかもしれませんし、悩んでいるときに相談できれば、また前を向くことができます。
塾や予備校を選ぶときには、学習についてはもちろん、それ以外のことについても相談できるシステムやスタッフがいるところを選びましょう。
理系の受験生におすすめの塾・予備校は?
それでは、今まで見てきたポイントを踏まえて、理系の受験生に特におすすめしたい塾・予備校を3つ、ご紹介しましょう。
- 東進ハイスクール/東進衛星予備校
- 河合塾
- 四谷学院
以下、おすすめする理由について解説しますので、比較してみてください。
東進ハイスクール/東進衛星予備校
~「志望校別単元ジャンル演習講座」「記述型答案練習講座」「担任指導」で受験生をサポート~
大学受験指導の実績で業界トップクラスを誇る東進ハイスクール/東進衛星予備校には数多くの講座がありますが、その中でも特筆すべきなのは2019年に新設された「志望校別単元ジャンル演習講座」です。
この講座は、最新のAIを活用した学力診断により、志望大学に合格するために必要な講座が、科目だけではなく、分野、単元、ジャンルと細分化されているので、受講するだけで全ての受験対策が可能になるというものです。
志望大学の受験で重要な科目を重点的に学習できるのはもちろん、自分の弱点を克服し、志望大学の出題に合わせた学力を身に付けることができます。
また、二次試験で必須となる答案作成のコツを身に付けられる「記述型答案練習講座」もあります。
さらに、東進ハイスクール/東進衛星予備校には、担任指導というシステムがあります。
これは、一人ひとりの生徒に担任がついて、最適な学習方法だけでなく、受験システムなどについても状況を確認し、受験勉強へのモチベーションを高めて、持続させてくれるシステムです。
このようなシステムがあれば、受験勉強で悩んだり、受験のシステムについて分からないことがあったりしても、心配せずに受験勉強に取り組むことができます。
河合塾
~実績を生かした独自のカリキュラム、担当チューター制度で親身な対応~
河合塾には、これまでの実績を生かした独自のカリキュラムがあり、難関大学特別カリキュラムや共通テストカリキュラムなど、受験生が自分に合った授業を選択できるようになっています。
また、河合塾では受験生のサポートとして、担当チューター制度があります。
アドバイザーであるチューターが、入試情報や学習状況に合わせたアドバイスだけでなく、生活リズムなどについても親身に対応してくれますから、不安なく受験に臨むことができます。
四谷学院
~テレビCMでもおなじみ「55段階個別指導」で授業をカスタマイズして弱点克服~
四谷学院の最大の特徴は、「55段階個別指導」です。
これは、志望大学合格に必要な学力を、一人ひとりの学力に応じて効率よく身に付けるためのカリキュラムで、全ての科目について自分の学力に合った授業を受けられるので、弱点の克服には最適です。
また、クラス授業と個別授業の両方のシステムがあり、自分の学力や志望校に合わせて選択できます。
担任制度もあり、大学受験のプロが情報面だけではなく精神的な面でもしっかりバックアップしてくれるので、受験勉強に集中できます。
志望大学に合わせた対策で合格を勝ち取ろう
志望大学への合格を果たすには、それぞれの大学に合った対策が不可欠です。
全ての科目を満遍なく学習する方法では、受験本番までに間に合わなくなってしまいます。
特に理系であれば、理系科目である数学と理科でどれだけ高得点を取れるかによって、合否が決まります。
今、大学受験に向けて塾や予備校を探している場合は、受験に必要なポイントを踏まえている塾や予備校を選び、志望大学に合った受験対策をして、合格をつかみ取りましょう。