萩生田光一文部科学大臣は2020年5月29日、大学入学者選抜の入試日程や出題範囲の検討を急ぎ、6月中に「大学入学者選抜実施要項」を策定・公表したいとの意向を明らかにした。
大学入学者選抜実施要項は、入試の日程や方法などが記載されるものだ。例年、高校・大学の関係者などによる協議を経て、文部科学省が6月に策定・公表している。
荻生田大臣は大学入学者選抜実施要項の公表を、「受験生が抱える不安を解消し、余裕をもって進学準備に取り組むためにも、文部科学省が取るべき最重要課題の一つ」と明言。その上で、「不安を抱える受験生の気持ちに寄り添いながら指導に当たっている現場の教員や高校生等の意向も十分に踏まえ、来年の入試をどうするかを決めていくことが何よりも重要」と強調した。
そのような姿勢を示す文部科学省は、「入試日程を全体的に遅らせる」「入試の出題範囲を限定する」「追試験の活用により受験機会の確保を図る」などに関するアンケート調査を、2020年5月28日に全国高等学校長協会に対して実施したという。
荻生田大臣は、「こうしたアンケート調査の結果も十分に踏まえ、高校・大学関係者の協議の場において、感染症の専門家も交えて議論を行い、6月中に大学入学者選抜実施要項を策定・公表したい」と述べている。
志望大学を選ぶ際には、自分の志向や入試制度、費用などさまざまな面から自分に合ったところを分析する必要がある。大学の決め方や情報収集の方法を紹介した記事を参考にしていただきたい。