中退者の約半数が奨学金受給者――留年による奨学金停止で苦しい立場に

ジェイックは2020年6月22日、2019年度における大学中退者アンケート調査の結果を発表した。それによると、中退者の約半数は奨学金を受給していることが判明したという。

同社は2019年4月26日~2020年3月23日にかけて、大学中退者の奨学金受給率や奨学金の種類、中退理由などを調べるアンケート調査を実施。大学中退者向けサービス「セカンドカレッジ」の2019年度における利用者248人の有効回答を得た。

同調査の結果によると、大学中退者の奨学金受給率は47.6%と約半数に上った。奨学金の種類についてのアンケートには、53.4%が「日本学生支援機構から第2種奨学金を借りていた」、27.1%が「日本学生支援機構から第1種奨学金を借りていた」、8.5%が「日本学生支援機構から第1種と第2種奨学金を借りていた」と回答。日本学生支援機構の奨学金は基本的に貸与型であるため、中退者の約9割は中退後に奨学金の返済に追われるという事情が浮かび上がった。

中退理由は「留年したから」が33.3%でトップだった。留年すると、日本学生支援機構の奨学金をはじめ、多くの奨学金が停止してしまう。そのため、ジェイックは「奨学金受給者は苦しい立場に追い込まれることが考えられる」と分析している。

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