国公立大学を志望する学生、入試形式によらず増加傾向に――東進調査

東進ハイスクール・東進衛星予備校を運営するナガセは2020年9月30日、高校生の学習状況や課題への向き合い方、将来の夢・目標についての調査結果を発表した。それによると、入試形式に関わらず国公立大学の志望者が増加しているという。

同社は、2020年6月に実施した「全国統一高校生テスト」を受験した高校生を対象に、「希望する受験方式」や「志望する大学」などを調べるアンケート調査を実施。7万3795人の有効回答を得た。

同調査によると、最も希望する大学受験方式を問うたところ、高校3年生では80.2%の学生が「一般選抜」を希望。次いで、「総合型選抜」が10.5%、「指定校推薦」が5.5%という結果となった。学年が下がるにつれて未定の学生も増えるが、高校1年生でも7割以上の学生が受験方式について具体的に考えていることが分かった。

また、希望する受験方式ごとに国公立志望か私立志望かを調べたところ、一般選抜希望の高校3年生の66.6%が国公立大学を志望していることが明らかになった。これは、前年の63.3%を上回っている。一般選抜希望の高校2年生も、77.9%の学生が国公立大学を志望している。

一方、私立大学志望者が多いとされる総合型選抜・学校推薦型選抜でも、前年に34.5%だった国公立大学志望者の割合が、本年の調査では44%に上がっていた。総合型選抜・学校推薦型選抜希望の高校1年生では、64.7%が国公立を志望しており、国公立大学志望者が多数派となっている。

ナガセは、「国公立大学の総合型選抜・学校推薦型選抜の定員増により、一般選抜以外の受験方式を検討する国公立志望者が増えたことが考えられる」と分析。「新型コロナウイルスの影響により、大都市圏の私立大学よりも地元の国公立大学を志望する傾向が強くなっている」とも指摘している。

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