英検の二つの試験方式が「英検S-CBT」へ一本化――記述は手書きも選べるが、マークシートは廃止

日本英語検定協会は2021年2月10日、実用英語技能検定(英検)のCBT方式の試験「英検CBT」と「英検2020 1day S-CBT」を、同年4月から「英検S-CBT」に統合し一本化すると発表した。

英検CBTと英検2020 1day S-CBTは、テストセンターで毎週土日に実施され、1日で4技能の全ての試験を受験できる。これら二つの試験方式を今後は統合し、英検S-CBTとして実施するという。これにより、試験の実施方式の違いで迷う必要がなくなるため、教師が学生に受験を勧めやすくなることが見込まれる。

統合により変更される点は主に二つだ。

一つ目は、試験の解答方式に関する変更だ。ライティングの試験において、英検CBTではキーボードのタイピングで解答する方式、英検2020 1day S-CBTでは解答用紙に手書きで解答する方式を採用していた。今回の統合により、受験者は申込時にキーボードと手書きのいずれかの解答方式を選べるようになった。

リスニングとリーディングの試験においては、英検2020 1day S-CBTではマークシートで解答する方式を採用していたが、英検S-CBTではPC画面上で選択する方式に一本化される。マークシートの塗りつぶしが不要となり、解答時間の余裕ができるという。なお、スピーキングの解答方式に変更はない。

二つ目は、期間内の同一級の受験回数に関する変更だ。これまでは検定期間(4月~7月、8月~11月、12月~3月)ごとに、英検CBTと英検2020 1day S-CBTをそれぞれ1回ずつしか受験できなかった。それが英検S-CBTでは、検定期間内に同じ級を2回まで受験できるようになる。これにより、入試などで試験結果の提出が必要となる期日に合わせて、試験日を選択しやすくなるという。

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