山田進太郎D&I財団は2021年8月4日、高校入学時点で理系を目指す女性100人に対して奨学金を支給する「STEM(理系)女子高校生奨学金」を設立したと発表した。
同財団はメルカリ代表取締役である山田進太郎氏が、ジェンダー・人種・年齢・宗教などに関わらず誰もが自身の能力を最大限に発揮できる社会の実現を目指して設立したものだ。
日本の女子学生は数学などの理系科目の成績が男子学生や世界の同年代の学生に比べて低いわけではない。にもかかわらず、理系進学者や理系職種が男性に偏ってジェンダーバランスが崩れている現状がある。そこで山田進太郎D&I財団は、中高生教育の時点で理系を選ぶ女子学生を増やし、理工学部の女性比率を2035年までに28%まで伸ばすことを目指している。
そのための最初の施作として実施するのが、STEM(理系)女子高校生奨学金だ。STEM(ステム)とは、科学(Science)、技術(Technology)、工学(Engineering)、数学(Mathematic)の5分野をいう。同奨学金は今回、2022年4月に日本国内の高等学校理数科、2021年度スーパーサイエンスハイスクール指定高等学校、高等専門学校を受験し入学予定の女性が対象となる(内部進学者は除く)。
支給金額は、国公立の場合には年間25万円、私立の場合には年間50万円だ。採用人数は最大100人となっている。応募の締め切りは2021年9月30日。採用されない場合でも、希望者にはSTEM分野に関係するイベントや情報配信などを実施することを予定している。
なお山田進太郎D&I財団は2021年8月22日に、STEM分野で活躍する女性の話を聞くことができる無料のオンラインイベント「活躍中の先輩が語るSTEM(理系)の面白さ」を、理系分野に興味のある女子中学生に向けて開催する。申し込みフォームから申し込むことで参加できる。
高校生活では、大学受験にかかる費用など、何かとお金が必要になるものだ。理系大学を目指す女性のみなさんの中でも、大学受験のために塾・予備校へ通おうと考えているのなら、大学受験のための塾・予備校の平均的な費用についての記事も参考にしてほしい。