東京都教育委員会は2023年2月2日、経済的な理由から予備校などで大学受験の対策ができない生徒を支援するため、都立高校に予備校の講師を招いて授業を行う「校内予備校」を同年4月から始めるなどの都立高校改革案を発表した。
校内予備校を実施するのは都立高校のうち、「優れた教育活動を実践するとともに、進学実績の向上に取り組む」として都教委から「進学指導推進校」に指定された15校。予備校などから講師を招き、土曜・日曜、放課後などに希望者を対象に受験対策用の授業を行う。
この取り組みは都教委の「都立高校の魅力向上に向けた実行プログラム案」の一環で、都立高校の進学指導体制の充実が狙い。
このほか、新教科「情報」が原則必修科目になるのに合わせ、デジタル人材を育成するため、教員に対する支援を行うなど情報教育の充実を図る。また、生徒の能力を伸ばすため、アプリケーション開発ワークショップやプログラミングコンテストを新たに開催する。
実行プログラム案では、都立高校を改革し魅力を向上させるため、「自ら未来を切り拓く力の育成」「生徒目線に立った支援の充実」「質の高い教育を実現するための環境整備」の3つの方向性を示し、30の施策を展開するとしている。都教委は2月24日まで都民から意見を募集し、意見も踏まえたうえで、3月末までに実行プログラムを正式決定する。
高校生が予備校に通い始める時期を調査した結果についての記事も参考に、受験生活のスタート時期を見定めていただきたい。