予備校に通うならいつからが正解? 高校生が予備校に通い始める時期を調査

志望校合格を目指すなら予備校を利用するのが一番の近道ですが、いつから予備校に通い始めればいいのか迷っている人も多いのではないでしょうか。

いつから通い始めるのがベストかは、人によって異なります。しかし、他の受験生よりも早く予備校に通う方が有利なのは間違いありません。となると、一般的に受験生がどのくらいの時期から予備校に通っているのかは非常に気になるところです。

そこで当サイトでは、大学受験を終えた人にアンケート調査を実施し、予備校に通い始めた時期について調べました。先輩たちは何年生の何月ごろから予備校に通っていたのでしょうか? 実際のアンケート結果をもとに詳しくご紹介します。

大学受験のために予備校に入る! みんなはいつから通ってる?

当サイトでは、大学受験を終えた101人を対象に、「いつ予備校に通い始めたか」「予備校に通い始める時期はいつからがいいと思うか」についてアンケート調査を実施しました。それぞれの結果をもとに、詳しく見ていきましょう。

先輩たちが予備校に通い始めた時期はいつ?

まず、どのような時期に予備校に通い始める人が多いのかをご紹介します。高校各学年を「4月~6月」「7月~9月」「10月~12月」「1月~3月」の4期に分け、その調査結果をまとめたものがこちらのグラフです。

あなたが予備校に通い始めたのはいつですか。

まず、学年ごとに見てみましょう。

アンケート調査の結果では、高校1年生から通い始めた人は25.9%、2年生から通い始めた人は28.7%、3年生から通い始めた人は20.9%でした。2年生から予備校に入学する人が最も多いものの、3年生から通い始める人も決して少なくなく、学年ごとに見るとそれほど差はありません。つまり「何年生から予備校に通うのが一般的」と言うことはできず、通い始める時期は個人によって大きく異なるということです。

また、いずれの学年でも「4月~6月」に通い始める人が多いことが分かりました。学年が上がったタイミングで、気持ちも新たに予備校に入学する人が多いようです。高校2年生の「7月~9月」「1月~3月」に通い始めたという人も目立ちます。「いよいよ来年は受験生だ」と考え、高校2年生の夏休みや春休みから備え始める人が多いのでしょう。

その他、現役で高校生の時は予備校に通っていなかったものの、浪人してから予備校に通い始めたという人も多いことが分かりました。

理想を言うと、いつから予備校に通えばよかった?

受験を終えた先輩たちの中には、「もっと早く予備校に通っておけばよかった」と考えている人も少なからずいます。そこで、「いつから予備校に通い始めるべきだったか」についても尋ねました。

あなたは予備校に通い始める時期は、いつからが一番いいと思いますか。

アンケート調査の結果では、高校1年生の「4月~6月」に通い始めるべきと考える人が最多でした。やはり、早くから予備校に通う人が多いようです。

アンケート調査の結果、以下のようなデータも得られました。

実に約半数の予備校利用者が「自分が通い始めた時期よりも早い時期に通い始めるのが一番いい」と考えています。早い段階から通うことでより多くの講座を受けられるほか、高校1年生・2年生から通えば学校の授業を先取りしてより基礎力をつけることもできます。こうした理由から、早くから通うべきだと考える人が多いのでしょう。

【志望校タイプ別】予備校に通うのは、いつからが理想的?

予備校に通い始める理想的な時期は、受験に使う教科・科目の数、合格する難度、受験の時期によって異なるものです。一概に「高校○年の△月からがいい」とは言い切れないでしょう。

そこでここからは、「国公立大学」「私立大学」「医学部」「学校推薦型」「総合型選抜」の5つに分けて、予備校に通い始める理想的な時期をそれぞれ考えてみました。

国公立大学志望なら高校2年生から

国公立大学の一般選抜では、1次試験で5教科7科目の大学入学共通テスト、2次試験で2~3科目の個別試験が課されることが一般的です。国公立大学に合格するためには、、3000時間以上の勉強時間が必要であると言われています。多くの教科・科目の勉強をまんべんなくこなさなければならないためです。

勉強時間を確保するため、文系を志望する場合は高校2年生のうちから、理系を志望する場合は少し余裕を持って高校2年生のはじめごろには予備校に通い始めるといいでしょう。

ただし東京大学や京都大学などの難関大学を志望する場合には、さらに半年早く予備校に通い始めることをおすすめします。

私立大学志望なら高校2年生~3年生のはじめ

多くの私立大学の一般選抜では、3教科程度の学力試験が課されます。大学入学共通テスト利用入試を実施する大学も、利用するのは2~3教科が主流です。そのため、国公立大学ほど幅広く勉強をする必要はありません。2000時間以上勉強をすれば、ほとんどの私立大学に合格するのに必要な土台を固められます。

文系を志望する場合は高校3年生のはじめごろ、理系を志望する場合は高校2年生から予備校に通い始めると、余裕を持って対策できるでしょう。

なお、早稲田大学や慶應義塾大学などの難関大学を志望する場合は、さらに半年ほど早く予備校に通い始めた方が得策です。

医学部志望なら高校1年生から

医学部を志望する場合には、5000時間以上の勉強時間を確保する必要があります。医学部の受験では、より高い学力が求められます。加えて、面接・小論文を通して、医師としての適性をアピールしなければなりません。

そのため、高校1年生のうちから予備校に通い始め、入念に準備をしましょう。

学校推薦型選抜に挑戦するなら高校1年生のはじめから

学校推薦型選抜に挑戦するためには、高校1年生から好成績を収め続ける必要があります。英検2級以上の資格を取得したり、部活動やボランティア活動などの活動実績を積んだりすることも大切です。

ライバルに負けずに推薦を勝ち取り、余裕を持って対策を練るためにも、高校1年生のはじめのうちから予備校に通い始めることをおすすめします。

総合型選抜に挑戦するなら高校2年生のはじめから

総合型選抜は学校推薦型選抜ほど、厳しい出願条件は定められていないことが一般的です。重視されるのは、大学とのマッチ度であるためです。

しかし、大学が求める人物像に近づくための努力と、一定以上の学力が求められることから、念入りな準備が必要です。高校2年生のはじめには予備校に通い始め、志望大学合格に向けて対策しましょう。

予備校に通い始めるのが遅くなるとまずい!? 予備校利用を検討するタイミング

アンケート調査の結果から、「予備校に通うなら早ければ早いほどいい」と考える人が多いと言えます。

とはいえ、家庭の事情で高校1年生・2年生からの通塾が難しいこともあるでしょう。しかしその場合でも「もしかして出遅れている?」と気を落とす必要はありません。先ほどデータをご紹介した通り、3年生から予備校に通い始める人も20%ほどいます。

では、予備校に通い始めるのに適した時期はいつなのでしょうか? 事情があってすぐに予備校へ通えない場合、どのようなタイミングで予備校利用を検討すればいいのでしょうか?ケースごとにご紹介しますので、参考にしてみてください。

部活を頑張りたい人は引退後からで大丈夫

高校での部活は高校生のうちしか謳歌できませんから、勉強以外に部活も頑張りたいという人は多いでしょう。上下関係が厳しい部活だと休むことが難しく、予備校に通う暇がないこともあります。

そのため、高校1~2年生では部活を頑張り、引退した2年生の終わりごろ、あるいは3年生から受験勉強に本腰を入れて予備校に通い始めるという人も多いようです。

普段は予備校に行く時間が取れなくても、夏休みや冬休みの短期講習のみ利用し、部活と受験勉強を両立する人もいます。本人の努力次第ですが、引退後から通塾し始めても巻き返しは十分可能でしょう。

金銭的にそこまで余裕がないなら高校2年生の終わりごろから

3年間フルで予備校に通い続けられれば理想的ですが、予備校の学費は決して安くありません。入塾金と通常授業料、さらに夏期講習や冬期講習といった特別講習の費用を加えると、最低でも年間で数十万円はかかります。当サイトのアンケート調査でも、「トータルで200万円ほど払った」という人は少なくありませんでした。

予備校の費用は通常、学期ごとや講義のコマ数ごとに支払うため、通う期間が長くなったり、受講する講義が多くなったりするほど高くなります。そこまで多くの予備校費を工面できなければ、2年生の終わりか、3年生になってから通い始めることになるでしょう。

予備校を本格的に利用するまでは、 費用を安く抑えられるオンラインの予備校を活用したり、学校の補習を活用したりすれば、学力面で大きく後れを取らずに済むはずです。

実際、いつから予備校に通い始めるべき? 経験者の意見を聞いてみよう

予備校を利用した経験者から、「いつから予備校に通い始めたか」「いつから通い始めるのが理想的か」について口コミを集めました。先輩たちの声を参考に、予備校に入る時期を検討しましょう。

高校1年生から通い始めた人

高校生に入ってすぐ予備校に通い始めた方がいいかと思います。15~16歳の頃は頭脳が柔らかいし、「鉄は熱いうちに打て」ということわざがあるように、早いに越したことはないと思います。将来的な目標が定まった時点で、行動に移したほうがいいと思います。

早くからの方が受験対策には良いとは思いますが、自分の子供と相談して行く、行かないを判断しても問題ないと考えます。授業の理解力が低い、テストの結果が良くないようであれば、予備校に通うのもありかと思います。お金がかかることなので、進学先を受験出来る学力か判断して、サポートの役割で予備校を利用することは良いと思いますが、友達が行ってるから行きたいとか、大した勉強もしないようであれば、必要ないと考えます。

高校2年生から通い始めた人

有名大学に合格したい人は、高校2年生の4月には予備校に通い始めるべきだと思います。理由として私の周りの有名大学に合格した人達がこの時期には予備校に通い、受験勉強を開始していたからです。受験生の多くが高校2年生の夏や冬に予備校に入り、受験勉強を始めます。しかし、有名大学に合格したいならそのような人達と同じペースで勉強していたら遅いです。他の受験生と差をつけて合格するには高校2年生の春がベストだと私は考えます。

やはり大学受験は高校3年生の1年が勝負で、そこの頑張りが合否に最も影響してくると思っています。ただ予備校に慣れるまでも時間がかかるので、高校2年生の終わりごろに予備校に入り、ある程度慣れた状態でラスト1年のスパートをかけるのがベストだと考えています。高校1年からなど早い段階で入るとやる気の継続が心配なので、個人的にはあまりおすすめしません。

予備校に通い始めるのに理想的な時期は高校2年の1~3月だと思います。理由としては、高校3年になる前に勉強の習慣をつけることができるため、また、志望校の選択、志望校へ向けての受験勉強の仕方や計画などを考えることができるためです。ただ、志望校の難易度や個人の学力、部活や習い事の忙しさなどにもよるので、周りに流されずいつから予備校に通い始めるべきか自分自身で考えることが一番大切だと思います。

高校1年生のうちは、高校生活に慣れるのに精一杯なため、予備校に通う必要はないと思う。それよりも部活を頑張ったり、友達と遊んで高校生活の思い出を作ったりした方が良いと思う。高2から、大体の人が少しずつ大学について調べたりし始めるので、この時期が予備校に通い始めるのに適切ではないか。あまり早いうちから予備校に通っても中だるみしてしまうので、メリハリをつけるのが大切だと個人的に思う。

高校3年生から通い始めた人

私は高校3年生になってすぐの時期に、慌てて予備校に通い始めました。それまでは定期テストの前くらいしか勉強に力は入れていませんでした。高校1年生のときは高校生活に慣れることで精一杯かと思いますが、高校2年の初めぐらいからは進路について真剣に考え出してもいい頃なのではと思います。実際、高校2年の早いうちから志望大学を決め目標を持って予備校に通って勉強していた友人は希望通りの学校に行けた子が多いです。私が通い出したのは受験まであと1年もないという時期だったので、もっと真面目に勉強しておけばよかったと後悔しています。

私は、高校3年生の4月から予備校に通い始めましたが、それでは遅いと思います。自分の志望校が、今の自分の偏差値より5~10くらい高い大学を志望しているならば、遅くとも高校2年の4月から通わないとダメだと思います。高校1年生から通い始めても良いが、実際のところはちょっと早いと思います。それは、高校1年生は高校の授業の基礎を学ぶためです。

部活をやっている人は高校3年生の春や夏まで部活があると思うので、通うのは引退した後になってしまうと思います。東進予備校などのオンデマンドでいつでも見ることができるものなら1年生から入っても良いかと思います。部活が忙しくなければ受験が1年後になる高校2年生の1月、2月あたりから始めると良いと思います。予備校自体の授業が4月からであるならば3年生の4月です。早めに受験勉強を始めるに越したことはないですが、無理して効率悪く続けるより部活が終わって切り替えるのがベストです。

口コミ全体を見ると、「高校1年生ではまだ高校生活に慣れていないため、リズムをつかめてきた2年生の4月~6月」あるいは「3年生に上がる直前の1月~3月」から通い始めるのがいいという意見が目立ちます。

1年生から通えばその分偏差値アップが期待できますが、慣れない高校生活との両立が負担になってしまうこともあります。一方で3年生から通い始めた人は、もっと早くから通えばよかったと言う人が少なくありませんでした。部活や費用、志望校のレベルなどさまざまな事情を総合的に考え、自分のペースで予備校に通うといいでしょう。