大学の入学金に100万円以上、10人に1人が使っていた――入学金、入学検定料、受験前後の宿泊費・交通費、いくら使った?

サマリー

・入学金は平均46.5万円。入学検定料、宿泊費・交通費は大半が10万円以内

・2人に1人が塾・予備校で受験勉強――大学受験に向けて勉強した手段は?

・塾・予備校の費用、年間平均額は51.4万円。難関校合格者に絞ると年間平均58.8万円に

調査概要

受験勉強のために予備校や塾に通うのにはお金がかかりますが、いざ大学受験本番が近づいてくると、入試を受けるのにも入学検定料(受験料)がかかります。遠方の大学を受験するなら、試験会場近くのホテルを借りて前泊した方がいいかもしれません。志望度の高い大学に合格したのなら、期限までに20~30万円ほどの入学金を収めておかないと合格を取り消されてしまいます。

こうした入学検定料、受験日前後の宿泊費・交通費、合格した大学へ支払う入学金などのお金については、どのくらいかかるものなのでしょうか。塾・予備校比較ナビでは、子どもを大学に入学させた50代の保護者2739人に調査を実施。大学入試に関連して発生した費用を調べてみました。

また、大学受験までの1年間、どんな勉強法で学力を伸ばし、そのためにどのくらいのお金を使うことになったのでしょうか。高校の教材、参考書・問題集、塾・予備校など、大学受験に役立てた勉強手段は何だったのか、そして各手段に費やした金額について、聞いてみました。

調査結果

入学金は平均46.5万円。入学検定料、宿泊費・交通費は大半が10万円以内

大学受験に必要になる入学検定料(受験料)、受験日前後の宿泊費・交通費、そして合格後に支払う入学金として、どのくらいのお金が使われているのでしょうか。

子どもを大学に入学させた50代の保護者2739人に、それぞれどのくらいのお金をつかったかと聞いてみると、宿泊費・交通費については「0~10万円」が89.5%。おおむね10万円以内に収まっていることが分かりました。受験料についても、「0~10万円」(60.6%)と「11~20万円」(17.5%)を合わせて8割弱を占めました。

参考までに平均額を算出してみると、受験料が14.7万円、宿泊費・交通費が7.2万円となっていました。

一方、入学金として支払った金額を見てみると、最も多かったのは「21~30万円」(22.3%)となりましたが、「0~10万円」(7.9%)、「11~20万円」(9.7%)、「31~40万円」(10.7%)、「41~50万円」(11.6%)、「51~60万円」(10.7%)と10%前後を占めた金額帯も多くありました。また、9.9%は「101万円以上」の入学金を支払っていることも分かりました。

入学金の平均額を算出してみたところ、46.5万円でした。文部科学省が公開した「私立大学等の令和3年度入学者に係る学生納付金等調査結果」によると、私立大学の入学金は平均額で24万5951円。国立大学の入学金は28万2000円ですから、これらのデータから推測すると、入学する大学と滑り止めとして確保する大学、2校分の入学金を支払っている家庭が多いのかもしれません。

Q.お子様が大学受験をしたときにかかった受験料、受験日の前後に泊まった宿泊費と移動にかかった交通費、合格発表の後に入学金として支払った金額はいくらくらいでしたか。(n=2739)

2人に1人は塾・予備校で――大学受験に向けて勉強した手段は?

高校の授業・宿題に特別講座や補習、市販の参考書や問題集、塾・予備校、通信教育の教材、さらにはスマホの学習アプリなど、大学受験に向けてさまざまな手段で勉強することができます。

大学受験時に子どもがどんな手段で勉強していたか、保護者のみなさんに質問してみた結果、次のグラフのようになりました。

Q.お子様が大学受験を迎えた年、どのような手段で大学受験勉強をしていましたか。(n=2739)

「塾・予備校」と答えたのは50.7%。「高校の宿題・教材」(44.0%)や「高校の特別講座・補習授業」(27.6%)を上回っていることから、受験生は高校よりも塾・予備校を頼りにして大学受験勉強に取り組んでいると言えそうです。

さらに、「子どもが入学した大学は『難関校』と言われる大学である」かどうかを質問した結果を踏まえて、難関校合格者の保護者(n=822)と、そうではない保護者(n=1143)の回答を比較してみました。

※「難関校」とは、旧帝大、早慶上智、MARCH、関関同立か、それらと入試難度が同等の大学群とします。

難関校合格者は60.9%が「塾・予備校」に通っていました。「市販の参考書・問題集」を活用した割合も41.7%になるなど、ほぼすべての項目で難関校合格者の方が活用していた割合が高くなっていました。

塾・予備校の費用、平均額は51.4万円。難関校合格者に絞ると平均58.8万円に

次に、大学受験に向けた勉強方法について、それぞれどのくらいのお金を使ったか、質問しました。

Q.お子様が大学受験勉強に使った手段について、大学受験した1年間にはどのくらいの金額を使いましたか。(n=79~1388)

1年間にかかった平均額を算出すると、「塾・予備校」(n=1388)は51.4万円、「市販の参考書・問題集」(n=908)は6.7万円、「通信教育」(n=144)は16.3万円、「オンライン学習/学習アプリ」(n=138)は11.1万円、「家庭教師」(n=79)は35.2万円となりました。

こちらも、難関校合格者の保護者に聞いた結果と、そうではない保護者に聞いた結果で、平均額を算出してみました。

難関校合格者の平均額を挙げていくと、「塾・予備校」は58.8万円、「市販の参考書・問題集」は7.2万円、「通信教育」は15.2万円、「オンライン学習/学習アプリ」は8.7万円、「家庭教師」は36.9万円となりました。

■調査手法

調査期間:2021年10月27日、2022年6月28~29日

調査対象:「大学生・大学院生」か「社会人(大学卒)」の子どもを持つ
     50代の男女2739人

調査方法:インターネット調査

■まとめ

大学受験にかかるお金と言えば、塾・予備校などの受験勉強にかかる学費や、入学後にかかる大学授業料や下宿代などに意識が向くことが多いでしょう。ただ大学受験本番を迎えると、入学検定料(受験料)や宿泊費・交通費、入学金なども必要になります。今回の調査から、その中でも入学金がかなりの負担になりそうだということが分かってきました。

大学への入学金として、1校あたり20万~30万円ほどは必要です。将来を左右しかねないだけに、より志望度の高い大学に合格したのなら、その都度、入学金を支払おうと考えている保護者もいらっしゃると思います。その結果、10人に1人が100万円以上の入学金を支払うことになったのでしょう。

合格取り消しにならないように忘れず支払えるよう、これから大学受験を迎える受験生の保護者のみなさんは、あらかじめ入学金として支払う分の金額も用意しておいた方がいいのかもしれません。