夏休みは学力向上の大きなチャンスです。授業がないこの時期の過ごし方次第では、秋以降の成績を大きく伸ばせます。
夏休みを有意義に過ごすために、子どもを夏期講習に通わせようと考えている人も多いのではないでしょうか。さまざまな予備校が夏期講習を実施していますが、子どもに合っていて、しっかりと成績を伸ばせる夏期講習を選びたいですよね。
今回は、直近3年以内に夏期講習を利用したことがある、もしくは今後近いうちに子どもを夏期講習に通わせる予定がある保護者500名を対象に「塾・予備校比較ナビ(株式会社ジェイディーネット)」がアンケートを実施しました。
夏期講習に通う理由や、予備校を選んだ決め手についての回答をまとめているので、夏期講習を検討している人はぜひ参考にしてください。
調査概要 調査概要:塾・予備校に関するアンケート 調査期間:2025年05月23日 ~ 2025年05月26日 調査方法:インターネット調査 回答数:500人 注意事項:本アンケートは複数回答となっており、回答数の合計は調査数を超えることがあるため、回答割合の合計は100%を超えることがあります。 |
- 1 Q1.これまで夏期講習を利用された(または利用予定の)おもな理由は何ですか?(複数回答)
- 2 Q2.これまで夏期講習だけを利用したことはありますか?
- 3 Q3.Q2で「はい」と回答した人に質問します。夏期講習だけ利用した理由は何ですか?(複数回答)
- 4 Q4.夏期講習を通じて、お子様に最終的にどのような「成長」や「変化」を期待されますか?(複数回答)
- 5 Q5.夏期講習を選ぶうえで「最終的な決め手」となる最も重要な要素は何ですか?
- 6 Q6.夏期講習にかけられるご予算の上限として、最も近いものを1つお選びください。
- 7 Q7.夏期講習の授業以外で予備校に期待したいサポートは何ですか?(複数回答)
- 8 Q8.お子様の学習スタイルやご家庭の都合を考えた場合、理想的な「夏期講習の形式・スケジュール」の形式を教えてください。(複数回答)
- 9 まとめ
Q1.これまで夏期講習を利用された(または利用予定の)おもな理由は何ですか?(複数回答)

夏期講習を利用する理由として最も多いのは「特定の苦手科目・分野を集中的に克服させたいから(23%)」でした。また、2位以降には「受験を控えているから(18%)」「長い夏休み期間中、学習習慣を維持・確立させたいから(15%)」「自宅では集中できないから(15%)」と続きました。
授業がなくまとまった時間が取れる夏休みを利用して、普段は手が回らない苦手分野の克服に取り組ませたい、そのために夏期講習に通わせたいと考える保護者が多いようです。
また、授業がない夏休みは生活リズムが乱れがちです。朝起きられなくて思ったように勉強時間が取れない子どもや、家だとついだらけてしまう子どもも多いでしょう。夏期講習に通うことで、夏休みでも学習習慣を維持しやすくなります。
Q2.これまで夏期講習だけを利用したことはありますか?

普段予備校に通っていない人も、夏期講習のみ受講することが可能です。
直近3年以内に子どもを夏期講習へ通わせたことがある人のうち、普段は予備校に通っておらず夏期講習だけを利用した人は、全体の54%で半数以上でした。
Q3.Q2で「はい」と回答した人に質問します。夏期講習だけ利用した理由は何ですか?(複数回答)

普段予備校に通っておらず、夏期講習のみ利用した人の受講理由として最も多かったのが「特定の「苦手科目」や「単元」を集中的に克服したいから(50%)」で、理由の半数を占める結果となりました。Q1でも述べたように、夏休みのうちに苦手科目にじっくり取り組み、克服したいと考える人が多いようです。
2位、3位は「英検、TOEFL/IELTSなどの資格・検定対策をしたいから(21%)」「通年での通塾費用を抑え、必要な講座だけを効率良く受講させたいから(18%)」が続きました。
この結果から、予備校の夏期講習のみを利用する人は、苦手の克服や検定試験対策など、目的を絞って予備校を活用したいと考えていることがわかります。
Q4.夏期講習を通じて、お子様に最終的にどのような「成長」や「変化」を期待されますか?(複数回答)

アンケートによると、保護者は夏期講習を通じて、子どもに「苦手分野を克服し自信を持たせる(32%)」ことや「受験本番で通用する応用力・思考力を身に付けさせる(25%)」こと、「特定科目の成績・偏差値を、具体的な目標値まで引き上げる(22%)」ことを特に期待している、という結果になりました。
夏期講習を通じて、つまずいた箇所を基礎から理解し直し、不明点は講師に質問して解決することで、苦手分野を克服し得点源に変えることができます。
基礎力がついた分野は、受験レベルの演習問題を解いて応用力を鍛えます。
つまり、保護者が夏期講習に期待しているのは「子どもの成績を伸ばすこと」であり、さらにいうと、将来的に「受験に合格すること」を目的としていると考えられるでしょう。
Q5.夏期講習を選ぶうえで「最終的な決め手」となる最も重要な要素は何ですか?

さまざまな予備校が夏期講習を開講しているため、どのような基準で選ぶべきか悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
アンケートで夏期講習を選ぶ際の最も重要な要素について尋ねたところ、最も多かったのが「お子様の現在の学力レベルや目標に、講座内容がぴったり合っていること(27%)」でした。
夏期講習のコースをよく考えずに選んでしまうと、授業スピードや問題の難易度が合わず、せっかくお金を払って申し込んだ夏期講習を無駄にしてしまうかもしれません。
現在のお子さんの学力や志望校、克服すべき分野などを確認し、予備校講師とも相談したうえで必要なコースを選びましょう。
ほかに「授業やカリキュラムの質(18%)」「学習環境(18%)」「授業料のもとが取れるか(16%)」「合格実績(15%)」などを夏期講習選びの決め手とする人も多くいました。
Q6.夏期講習にかけられるご予算の上限として、最も近いものを1つお選びください。

夏期講習にかけられる予算の上限については、「3万円未満(30%)」と答えた人が最も多く、2位が「3万円~5万円未満(24%)」、3位が「5万円~8万円未満(22%)」、4位が「8万円~12万円未満(14%)」と、金額が上がるにつれ人数が減っていく結果となりました。
なお、夏期講習に12万円以上かけられると答えた人は、全体の1割でした。
限られた予算のなかで夏期講習の効果を最大限に発揮させるためにも、受講の目的や子どもの学力レベル、克服すべき分野などをしっかり把握したうえでコースを検討する必要があるでしょう。
例えば、大手予備校の一つである東進ハイスクール・東進衛星予備校では、一人ひとりの志望校や学力に合った90分授業×5回の授業を最大4講座まで無料で受けられる「夏期特別招待講習」を実施しています。
東進ハイスクール・東進衛星予備校以外でも、河合塾マナビスや駿台予備校などでも同様に無料の体験授業を開催しているケースがあります。
Q7.夏期講習の授業以外で予備校に期待したいサポートは何ですか?(複数回答)

授業以外で予備校に求められていることとして、「授業でわからなかった点を、気軽に質問できる環境や仕組み(27%)」や、「安全で、集中して利用できる質の高い自習スペース(利用時間・ルール含む)(20%)」「短期間であっても、お子様の学習状況や進捗に関する簡単なフィードバック(19%)」が上位に挙がりました。
不明点をすぐに質問できる環境があるかどうかで、授業の理解度は大きく変わります。また、家だと誘惑が多く集中して勉強できない人は、自由に使える自習スペースがあると勉強がはかどるでしょう。さらに、子どもの学習進捗状況を把握できるシステムがあると、保護者も安心です。
Q8.お子様の学習スタイルやご家庭の都合を考えた場合、理想的な「夏期講習の形式・スケジュール」の形式を教えてください。(複数回答)

夏期講習の形式やスケジュールは、予備校や選ぶコースによって異なります。
アンケートによると、理想的な夏期講習の形式として最も多かったのが「夏休み期間中、複数の講座を自由に組み合わせられる「選択肢の多い」形式(32%)」でした。
受験に必要な科目や苦手分野、伸ばしたい分野は人によって異なります。さまざまな講座から選んで組み合わせることにより、無駄のない自分にあったカリキュラムで効率良く成績アップを目指せます。
次に多かったのが「2~3週間かけて、特定の科目をじっくり基礎/応用力を固める形式(25%)」「特定のテーマを数日~1週間で集中的に学ぶ形式(18%)」でした。受験に使う科目が少ない人や、特に苦手で克服したいテーマがある人は、科目やテーマを絞って集中して学べる形式がおすすめです。
ほかに、「個人の予定に合わせて時間割を組める形式(14%)」や「オンライン中心の形式(11%)」を理想的とする人もいました。部活動や習いごとなどと勉強を両立したい人や、予備校が自宅から遠い人には、これらの形式がぴったりでしょう。
まとめ
本記事では、夏期講習に通う理由や予備校の選び方についてのアンケート結果をご紹介しました。
夏期講習を利用する理由として特に多かったのが「苦手克服」でした。苦手科目や苦手分野は、つまずいた箇所に立ち戻って基礎からしっかり理解することで、成績アップが目指せます。
また、夏期講習を無駄なく活用するためには、現在の学力レベルや目標をしっかり把握し、子どもに合った講座を選ぶことが重要でしょう。