サマリー
- 夏期講習を初めて利用したのは「高1」(39.8%)、「高3」(43.9%)
- 先輩たちが夏期講習に通った期間は「1カ月以上」(28.7%)、「2週間」(27.5%)
- 夏期講習で人気の科目は「英語」(80.7%)、「数学」(70.8%)
- 夏期講習に通う最大のメリットは「苦手を克服できる」(57.9%)
- 夏期講習で初めて塾・予備校を利用した90.7%が、その後も同じ塾・予備校に通学
- 夏期講習をおすすめする理由、おすすめしない理由は?
調査概要
前回、難関大学合格者とそうでないグループを比較して、難関大学合格者は高校1年~2年生の夏休み期間中、塾・予備校へ通学する割合が約2倍も高かったという調査レポートを公開しました。
夏休みと言えば、塾・予備校が夏期講習を開催する時期です。東進ハイスクール・東進衛星予備校なら高校1年~2年生であれば無料で最大4講座受講できますし、トライは先着5万人限定でオンラインのライブ授業を無料開放しています。このように、塾・予備校の中には無料で夏期講習を提供しているところもあります。
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この夏、志望大学への合格率を少しでも上げたいという方には、こうした塾・予備校の夏期講習を試してみてほしいものですが、夏期講習にはどのくらいの期間通って、どんな科目を受講するのが望ましいのでしょうか。また、夏期講習に通うことでどんなメリットを得られるのでしょうか。
今回は、夏期講習に通っていた先輩たちにアンケート調査を実施し、夏期講習の利用状況について調べてみました。
調査結果
夏期講習を初めて利用したのは「高1」(39.8%)、「高3」(43.9%)
19~22歳の大学生で、塾・予備校の夏期講習に通ったことがある171人に、初めて夏期講習を利用したのは高校何年生のときだったか、質問してみました。
「高校1年生」と答えたのが39.8%、「高校2年生」が16.4%、「高校3年生」が43.9%という結果になりました。
Q1.あなたが大学受験のために初めて夏期講習を利用したのはいつですか?(n=171)
先輩たちが夏期講習に通った期間は「1カ月以上」(28.7%)、「2週間」(27.5%)
夏期講習とは言っても、数日間の短期集中型もあれば、夏休みの全期間にわたって通い続ける長期型のものもあります。先輩たちが利用していた夏期講習は、どのくらいの期間のものが多かったのでしょうか。
アンケートの結果を見ると、最も多かったのは「1カ月以上」(28.7%)。次いで「2週間」(27.5%)となりました。
Q2.あなたが高校の夏休みに初めて塾・予備校の夏期講習を利用したとき、どのくらいの期間、夏期講習に通いましたか?(n=171)
夏期講習で人気の科目は「英語」(80.7%)、「数学」(70.8%)
続いては、夏期講習で受講した教科・科目について尋ねてみました。
最も受講した割合が高かったのは、「英語」(80.7%)で次点は「数学」(70.8%)。3位の「国語」は46.8%にとどまり、英語と数学の2つが飛び抜けて人気であることが分かります。
Q3.あなたが高校の夏休みに初めて塾・予備校の夏期講習を利用したとき、どんな教科・科目の講座を受けましたか?(n=171)
夏期講習に通う最大のメリットは「苦手を克服できる」(57.9%)
夏期講習に通っていた先輩たちは、どんなメリットがあったと感じているのでしょうか。
夏期講習に通うメリットとして、最も多く挙げられたのは「苦手な教科や分野を克服できる」(57.9%)でした。「学習済みの範囲を復習できる」(38.0%)、「夏休み中も学習する習慣を維持できる」(33.3%)など、勉強面に関してはさまざまな面でメリットがあるようです。
Q4.あなたは高校時代に塾・予備校の夏期講習を利用してみて、どんなメリットがあったと感じましたか?(n=171)
この結果を、夏期講習に初めて通った学年別に集計してみました。
学年が上がるほど「志望校対策ができる」「大学の入試制度や試験問題などの情報が手に入る」という点にメリットを感じる割合が高くなり、高1~2の講習生には「これから学習する範囲を予習できる」「得意な教科や分野を強化できる」「苦手な教科や分野を克服できる」といった点などで夏期講習を利用する価値があると言えそうです。
夏期講習で初めて塾・予備校を利用した90.7%が、その後も同じ塾・予備校に通学
これまで塾・予備校に通ったことがない人の中には、夏期講習をきっかけに初めて塾・予備校へ通うとなると、漠然とした不安を抱く人もいるかもしれません。
実際、夏期講習で初めて塾・予備校を経験した先輩たちは、どのように感じたのでしょうか。「夏期講習をきっかけに、初めて塾・予備校に通った」と回答した43人に対して、夏期講習が終わってからも、同じ塾・予備校に通い続けたかどうかを聞くことで、夏期講習に対する満足度を調べてみました。
すると、夏休み明けも「継続して通った」が65.1%、「しばらく経ってから通った」も25.6%に達し、実に9割超が夏期講習で利用した塾・予備校に通い続けていたことが分かりました。
Q5.あなたが高校の夏休みに初めて塾・予備校の夏期講習を利用した後、夏休み明けも同じ塾・予備校への通学を継続しましたか?(n=171)
夏期講習をおすすめする理由、おすすめしない理由は?
最後に、夏期講習を経験した先輩たちに「塾・予備校の夏期講習に通うことを、後輩たちにすすめたいですか?」と質問。おすすめする理由、おすすめしない理由を聞いてみたところ、主なところで次のような回答が寄せられました。
[おすすめする/勉強習慣が身につく]
- コロナ禍で、休校になった時を考えてみるといいと思います。通学して学ぶ方が怠けることなくモチベーションも保てるので、夏期講習には通った方が後々良かったと思うはずです
- 勉強する習慣を意識的につけておくべきだと思うので、夏期講習をすすめたい
- やる気がなくても勉強せざるを得なくなるから勉強するきっかけになる
- 学校がなくなってしまうと学習習慣や生活リズムが狂ってしまうので、毎日夏期講習に通うことで生活リズムが整う
[おすすめする/復習ができる]
- 夏休みの間に今まで習ったことを復習するのはとても大事
- 授業で習ったことを総復習できるから行くべきだと思う
[おすすめする/苦手分野を克服できる]
- 苦手な分野を徹底的に演習できる
- コマ数が少ないから短期集中できる。自分の苦手な単元だけ効率よく復習できる
- 苦手な教科だけ受講することをおすすめする。あまり授業をとっても自分で勉強する時間がなくなってしまうから
[おすすめする/志望校対策ができる]
- 周りの生徒みんなが必死に勉強していてモチベーションが上がるし、夏期講習では受験対策に特化した問題をたくさんこなせるため、志望校に合格できる可能性が高くなると思う
- 過去問にどう向き合っていくべきかわかる
[おすすめする/その他]
- 自分の今のレベルや志望校との距離がわかると思うし、同じ学校を目指す仲間にも出会える
- 入試の情報が塾には溢れている
- 様々なアドバイスも聞けるのでぜひおすすめしたい
[おすすめしない/時間がなくなる]
- 予備校の通期講座の課題にプラスαで課題が増える。学校の課題をやる暇がなくなる
- 自分で計画的に勉強できる人には、夏期講習をお勧めしない。自分の計画と合えばいいと思うが、ペースが合わなければ無駄だから
- 部活との時間が難しい
早い段階から塾や予備校に通うメリットはとても大きいです。今回、夏期講習に参加した先輩たちのエピソードを紹介してきましたが、夏期講習を機会に塾・予備校へ通い始めた先輩たちはたくさんいます。具体的にいつから予備校に通い始めたのか、紹介している記事もありますので、どのタイミングから予備校に通い始めようかと検討中の方は、ぜひ1度、読んでみてください。
調査手法
- 調査期間:2021年6月25日~27日
- 調査対象:19~22歳の大学生で、夏期講習に通ったことがある回答者 171人
- 調査方法:インターネット調査
まとめ
今回のレポートでは、先輩たちが利用した夏期講習の期間、受講した教科・科目などの調査結果をご紹介してきました。
夏期講習をおすすめする理由に挙がっていたように、「怠けることなくモチベーションも保てる」「生活リズムが整う」「自分の苦手な単元だけ効率よく復習できる」「受験対策に特化した問題をたくさんこなせる」「自分の今のレベルや志望校との距離がわかる」など、夏期講習に通うメリットはいくつもあります。
冒頭でご紹介したように、夏期講習に通う機会を無料で提供している塾・予備校もあります。この夏の学習計画をまだ立てられていないようでしたら、まずは無料で夏期講習に通える塾・予備校を探すところから始めてみてはいかがでしょうか。