文部科学省科学技術・学術政策研究所は2022年1月25日、「博士人材追跡調査」第4次報告書を公表した。それによると、5割以上の学生が博士課程在学時に学費免除を受けていなかったという。
博士課程入学者数は、2003年度の1万8232人をピークに減少傾向が続いている。この現状を打破すべく、同研究所は博士課程進学前の状況、在学中の経験、博士課程修了後の就業状況、研究状況などのキャリアパスを継続的に把握し、客観的根拠に立脚した政策策定に貢献することを目的として、2014年から「博士人材追跡調査」を実施している。
第4次報告書は、2018年度博士課程修了者を対象に、1.5年後の状況について調査したもの。実施は 2020年11月～12月。調査依頼数1万5658名に対し、回答数は3894名、回答率は24.9％だった。
同報告書によると、54.1％の学生が、博士課程在学時に学費免除を受けていなかったことが明らかになった。一部免除を受けられた学生も23.7％、全額免除を受けられた学生は16.5％にとどまっていた。
免除を受けていない学生の割合が最も多かった分野は保健分野で、72.8％。一方、農学、理学、工学といったSTEM分野においては、一部ないし全額免除と回答した学生の割合が半数を上回っており、人文、社会分野よりも学費免除を受けた学生の割合が高かった。
博士課程では学費免除を受けていない学生が半数以上。これから大学を受験して、修士・博士課程まで進むことを検討するのなら、受験勉強のために通う塾・予備校の費用もできるだけ安く抑えておきたいところだ。大学受験用に通う塾・予備校の平均的な料金を知りたいのなら、こちらの記事もチェックしておいてほしい。