東京大学工学部と同大学院工学系研究科は2022年7月21日、 誰でも工学の最新情報や実践的スキルを習得できる社会の実現を目標に 「メタバース工学部」を開設すると発表した。
メタバース工学部では、中高生や保護者・教員を対象とした「ジュニア工学教育プログラム」と、社会人や学生を対象とした「リスキリング工学教育プログラム」を用意。工学について学びたい人であれば、年齢やジェンダー、立場、住んでいる場所などにかかわらず学べる教育システムの構築を目指す。特に工学や情報の魅力を女子中高生に伝え、若い女性の人材育成も図る。
ジュニア工学教育プログラムでは、中高生を主な対象として、産業界と大学が連携した工学教育プログラムを提供する。具体的には、大学の工学部で学ぶ内容や卒業後のキャリアを伝える授業のほか、商品開発のような体験型演習、研究室見学などを、オンラインと対面を組み合わせて実施する。
リスキリング工学教育プログラムは、社会人のほか、学び直しやリスキリングを希望する学生が対象で、人工知能や次世代通信など最新の工学や起業の情報をオンラインで学べる。受講者のニーズやレベルに合わせた多様なコースを順次開講し、受講生には科目ごとに修了証が発行される。
また、同大学では中高生や工学部の学生らを対象とした「工学キャリア総合情報サイト」も開設。ロールモデルが少ない女性工学キャリアの情報を提供するなどして、工学分野におけるダイバーシティを推進する。キャンパス訪問や疑似入社の体験談や座談会といった情報も発信する。
ジュニアプログラムへの参加は無料で、講座の開始やイベントの開催ごとに参加者を募集する。リスキリングプログラムも無料で参加できるが、応募条件がある。
同学部については、8月21日に中高生向け工学部サマースクールが開かれるほか、9月以降、講座が順次開講する予定となっている。詳しいイベントの情報や参加申し込みは「メタバース工学」ホームページまで。
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