共通テストの「泊まりがけ受験」回避に府立高校を会場に 京都府知事が表明

京都府の西脇隆俊知事は2022年9月15日、地元に大学入学共通テストの受験会場がない京都府北部の丹後地域の受験生のために、府立高校を受験会場とすることで大学入試センターなどと調整を進めていることを明らかにした。

西脇知事によると、2023年の試験から京丹後市にある府立峰山高校を試験場とし、試験の運営は京都府立大学が担う。現在、試験監督をする大学教員の配置や試験問題の輸送、管理について府立大学や府教委、大学入試センターなどで実施に向けた協議を行っている。

丹後地域には宮津市・京丹後市・伊根町・与謝野町の2市2町があるが、地域に共通テストの会場となる大学がなく、受験生は泊りがけで京都市内まで行って試験を受けていた。このため、2市2町からは、「受験生の負担を軽減し、公平な受験機会が与えられるようにしてほしい」などと受験会場の設置を求める要望が上がっていた。

こうした地元の要望に応えるため、府は京都府立大のほか、京都府内で実施される共通テストの世話役となっている京大などと協議を重ね、丹後地域での試験場設置を検討してきた。

西脇知事は「大学共通テストは高校生の進路や生活設計に大きな影響を与えることから、精神的、肉体的、経済的負担の少ない地元で受験できることが望ましい」としたうえで、「丹後地域で安心安全に、全国統一の試験が実施できるよう最大限の支援をしていきたい」と述べた。

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