立命館大、「バイオ炭研究センター」を開設――地球温暖化防止に向け

立命館大学は2022年11月17日、バイオ炭を活用した地球温暖化対策を研究する「立命館大学日本バイオ炭研究センター」を、大阪府茨木市の大阪いばらきキャンパスに開設した。空気中のCO2を閉じ込めるバイオ炭の研究や土壌改良剤としての利用促進に取り組む。

世界的に温室効果ガス排出量削減のための取り組みが進められているが、その中の一つにバイオ炭の農地利用がある。バイオ炭とは、「燃焼しない水準に管理された酸素濃度のもと、350℃超の高温でバイオマスを加熱して作られる固形物」。木炭や竹炭もバイオ炭の一種だが、家畜のふん尿や下水道の汚泥などからも作られる。

バイオ炭は分解されにくく炭素成分を長期間貯蔵できるうえ、土壌の透水性や保水性、通気性を改善すると言われており、土壌改良剤としての活用が期待されている。

英国など海外にはバイオ炭研究の専門的な拠点が設置されているが、日本国内にはまだなかったため、立命館大では2019 年に「立命館大学カーボンマイナスプロジェクト」を立ち上げ、バイオ炭に関する研究に本格的に着手。日本のバイオ炭研究をリードすることを目指し、同センターを開設した。

今後はセンターを拠点に、バイオ炭の環境保全機能に関する研究や産学官連携によるバイオ炭の社会実装を推進するともに、関連領域の人材育成やバイオ炭の普及などに取り組んでいく。

立命館大学の取り組みを紹介したが、立命館大学を目指す人は、入試制度や対策ポイントを紹介した記事も参考にしていただきたい。

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