2023年の私立大学入試一般選抜の志願状況について、共通テスト利用方式を選択する受験生が多いことが大学通信のまとめでわかった。上智大や学習院大、関西の関関同立など難関大学でも軒並み増加した。
私立大入試は、総合型選抜(旧AO)や学校推薦型選抜など年内入試による入学者が年々増加しており、前年度は57%を占めた。
一方の一般選抜では、共通テスト利用方式の人気が高く、上智大、明治学院大、学習院大、駒澤大などで増加した。中でも上智大は、4教科型に加えて3教科型を導入し2倍以上に増加。受験料の併願割引を導入した拓殖大なども、多数の志願者を集めた。関西では関西学院大、関西大、同志社大、立命館大のいわゆる関関同立でも共通テスト利用方式は4大学とも増加した。
一般選抜各方式の合計では、前年と比較して大きな増減はあまり見られなかった。首都圏の難関大を見ると、早稲田大が3%減、慶應義塾大は1%減で昨年並み、上智大は18%増。中央大は5%増加し、青山学院大(8%減)と法政大(9%減)は減少した。立教大は7%減だが、共通テスト利用者数は5%増加した。大学通信は、「昨年の減少・増加の反動がみられ、受験生は過去のデータを読み込んで志望大学を選ぶ傾向にあるようだ」と分析している。
近畿圏の難関大は同志社大9%増、立命館大5%増、関西大2%減、関西学院大14%増で、入試改革に積極的に取り組んでいる関西学院大の増加が目立った。
2月22日までの集計で一般選抜志願者数が最も多かったのは近畿大学の13万8000人。ほかに10万人を超えたのは千葉工業大(13万4753人)と明治大(10万7519人)だった。
私立大学の一般選抜では、共通テスト利用方式を利用する受験生が増加傾向にある。共通テストの詳しい概要や対策方法、科目の選び方などを解説した記事も参考にしていただきたい。
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