民間にひらかれた商業宇宙港「北海道スペースポート(以下、HOSPO)」を運営・事業推進する北海道大樹町とSPACE COTAN株式会社は、2024年3月7日、東海大学の学生ロケットプロジェクトが3月6日に大樹町にてハイブリッドロケットの打上げ実験を実施し、成功したことを発表した。
大樹町内では、HOSPOの1000m滑走路やロケット発射場などを使った航空宇宙関連の実験が多数行われている。2023年度はインターステラテクノロジズ、宇宙航空研究開発機構(JAXA)、将来宇宙輸送システム、電気通信大学、室蘭工業大学などによるロケットエンジンの燃焼試験や大気球、無人航空機の実験など延べ40件が実施された。
東海大学は、2004年から大樹町で実験を行っており、ロケットの打ち上げは今回で29機目。同実験では、打ち上げた機体を損傷なく回収するためのパラシュート2段階放出機構を実証し、パラシュート開傘時の機体への衝撃(オープニングショック)に関するデータを取得した。今後、試験結果を基に最終目標の高度100㎞以上の宇宙到達に向けて開発を進めていくという。
なお、2024年度にはHOSPO滑走路の1300mへの延伸工事が完了し、これまで以上に幅広い実験の受け入れが可能となる。民間が利用可能な人工衛星用ロケット発射場Launch-Complex-1(LC-1)の建設工事も同時進行しており、ロケット打上げを含む様々な航空宇宙実験のための環境整備が進められている。
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東海大学学生ロケットプロジェクト 北海道大樹町で打上げ実験に成功 _ SPACE COTAN株式会社のプレスリリース