千葉工業大学工学部は、2025年4月に「宇宙・半導体工学科」を新設することを発表した。
同学科の誕生は、機械電子創成工学科からの改組によるもの。宇宙分野と半導体分野に必要な機械工学と電子工学を両方学ぶことで、最先端分野で活躍できる人材の育成を目指す。
1年次では機械と電子の基礎、2年次では宇宙工学や半導体工学、先進メカトロニクスなどに必要な基礎知識を実験によって学ぶ。3年次では宇宙・半導体・メカトロニクス総合講義演習など、4年次では研究室にて制御システムやロケット、半導体デバイスの開発など、基礎から実践まで幅広いカリキュラムを実施する。
宇宙と半導体という社会的ニーズが高い分野だからこそ、同学科に注目する受験生も多い。学科新設の発表後に開催した8月のオープンキャンパスでは、該当ブースに1日当たり5,500人もの参加者が集まったという。
同大学の前田修作常務理事は、「新学科を宇宙分野、半導体分野に興味を持ってもらう入り口にしたい」と語る。その一方で、「半導体、宇宙分野に限定せず、広く製造業の技術者を育成したい」とも語る。
同大学の多くの学生は、大学院に進まず卒業とともに就職する傾向が強い。基礎的・実践的な知識を身に付け、かつ半導体や宇宙にかかわる体験を提供することで、メーカーに就職する下地を作ることも学科新設の狙いだ。
同学科で学ぶことで、航空宇宙産業や半導体産業のほかに、医療福祉産業、自動車産業など幅広い業界で活躍できる可能性がある。最先端分野のものづくりに携わりたい場合、同学科の学びが役に立つといえるだろう。
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宇宙・半導体工学科(2025年4月より機械電子創成工学科から改組)
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