サマリー
- AO・推薦入試を通して、3割以上の家庭で「親子の会話が増加」
- 約7割がAO・推薦入試の経験は「大学卒業後も役に立つ」
- AO・推薦入試を選べば「結果が早く出る」「将来の目標と向き合える」
- 3人に2人が入試を迎える受験生に「AO・推薦入試をすすめたい」
調査概要
総合型選抜（AO入試）や学校推薦型選抜（推薦入試）について、合格者の保護者に実態を聞いた今回の調査。AO・推薦入試の対策に取り組む過程で、受験生は自分自身を見つめ直すことになり、やりたいことに向き合うきっかけになったという声も聞きます。
塾・予備校比較ナビがお届けする調査レポートの3本目となる本記事では、AO・推薦入試に取り組む前と後で、受験生や家庭での暮らしにどのような変化があったかを聞いてみました。
調査結果
AO・推薦入試を通して、3割以上の家庭で「親子の会話が増加」
AO・推薦入試に取り組む前と後で、家庭での暮らしにどのような変化があったかと聞いてみたところ、「子どもが将来やりたいことを知れた」という人が35.7％、「親子の会話が増えた」という人は30.8％でした。
AO・推薦入試に取り組むことで、将来の目標について親子で話し合うなど、日々の暮らしにも変化が生まれたようです。
Q1-AO・推薦入試に取り組む前と後での暮らしの変化について、あてはまるものをすべてお選びください。（n=221）
約7割がAO・推薦入試の経験は「大学卒業後も役に立つ」
AO・推薦入試の対策を進める中で、これまでの経験・適性・希望など、自分自身の内面と向き合うことになります。こうした経験は大学受験のみならず、就職活動などでも役立つように感じますが、合格者の保護者たちはどのように感じているのでしょうか。
AO・推薦入試の経験は、子どもの就職活動や就職後にも「役に立つ」（「思う」と「やや思う」の合計）と68.8％が回答しました。
Q2- AO・推薦入試の経験は、子どもの就職活動や就職後にも役立つと思いますか？（n=221）
AO・推薦入試を選べば「結果が早く出る」「将来の目標と向き合える」
大学受験においてAO・推薦入試を選んだことを、合格者の保護者たちはどのように感じているのでしょうか。
「AO・推薦入試を選んでよかったと思いますか？」と聞いてみたところ、約9割が「はい」と回答しました。
その理由を具体的に聞くと、子どもの夢や目標と向き合うことができたという意見が多く寄せられました。また、結果が早く出ることにより充実した高校生活を送れたり、受験費用を抑えられたり、といった点にメリットを感じている保護者もいました。
Q3- AO・推薦入試を選んでよかったと思いますか？（n=221）
Q4-AO・推薦入試を選んでよかった点について、具体的に教えてください。
AO入試を受けようと決意したのは少し遅く、早めに準備できる時間が欲しかったが、とにかく息子の第一希望だったので、早めに決まり、息子が自分の夢にまい進できることがよかったと思う。」
一般入試に向けての受験勉強にとられる時間を貴重な高校3年生の学校生活の充実に充てられた。
推薦入試は一般入試よりも早く合否が決まるので、年内には進学先が決まりほっとできました。また、一般入試のように複数の大学を受験せずに済んだため、受験の費用がとても少なくて済みました。
自分のこれまでを振り返って色々と気づいた点が多く、将来就職する時に役に立つ経験をできたと思います。
大学で何を学びたいのか、将来何の仕事をしたいのか子どもと話しあえたこと。複数の大学を受験しないので、受験料が抑えられたこと。
※自由回答より一部抜粋。
3人に2人が入試を迎える受験生に「AO・推薦入試をすすめたい」
最後に、これから大学入試を迎える受験生に、AO・推薦入試をどの程度すすめたいかと質問してみました。
その結果、62.4％が勧めたい（※「勧める」と「やや勧める」の合計）と回答しました。「どちらともいえない」は33.9％、「あまり勧めない」と「勧めない」は共に1.8％でした。
Q5-あなたはこれから大学入試を控える方に、どの程度AO・推薦入試を勧めたいですか？（n=221）
調査手法
- 調査期間：2020年7月27～29日
- 調査対象：AO・推薦入試で合格した大学生以上の子どもがいる40～50代の女性
- 調査方法：インターネット調査
まとめ
今回の調査結果から、総合型選抜（AO入試）や学校推薦型選抜（推薦入試）対策に取り組むことで、親子の会話が増えたり、子どもの将来を知ることができたり、といったメリットが家庭生活においてもあることが分かりました。
AO・推薦入試を選ぶことで、「早く受験結果が出て、残りの高校生活を楽しめる」「受験費用を抑えられる」といったメリットを感じた人も多いようです。
経験者の6割近くが勧めるAO・推薦入試、受験生のお子様がいるご家庭でしたら、1度検討してみてはいかがでしょうか。