共通テストのリスニング対策、1位「基礎固め」に続く2位は?──大学入学共通テスト直前実態調査

サマリー

  • 共通テストのリスニング対策、1位「基礎固め」、2位「プレテスト問題を解く」
  • 英語以外の教科の共通テスト対策は「基礎固め」と「対策模試」、「予想問題」も
  • 4割以上が、大学入学共通テスト対策として「塾や予備校」を利用
  • 共通テスト対策として塾や予備校に通った受験生の約9割が「通ってよかった」
  • 塾や予備校に通ってよかった点、対策だけでなく「環境」や「モチベーション維持」も

調査概要

大学入学共通テストで大きな話題となったものの1つが「英語のリスニング」です。従来までのセンター試験に比べ、配点比率が大きく上昇しました。受験生はどのような「リスニング対策」を行っているのでしょうか?

塾・予備校比較ナビでは、大学入学共通テストを受験する高校3年生に対して調査を実施し、英語のリスニングをはじめ、具体的にどのような共通テスト対策をしているのか、掘り下げてみました。

調査結果

共通テストのリスニング対策、1位「基礎固め」、2位「プレテスト問題を解く」

これまでのセンター試験と大学入学共通テストの大きな違いは英語のリスニングです。受験生はどのようなリスニング対策をしているのでしょうか? 調査結果では「単語や文法などの基礎固め」が43.8%と最も多くなりました。また「試行調査(プレテスト)のリスニング問題を解く」が40.4%、「英語を聞く機会を増やす」が38.8%となっています。

基礎固めやプレテスト問題など、堅実な対策を選ぶ受験生が比較的多いことが調査結果からはわかります。

Q1.大学入学共通テストの英語におけるリスニング対策について、あなたが取り組んでいるものをすべてお選びください。(n=178)

英語以外の教科の共通テスト対策は「基礎固め」と「対策模試」、「予想問題」も

英語以外の教科については、どのような対策をしているのでしょうか? ここでも「基礎固め」が60.1%と最も割合が高くなりました。他には「大学入学共通テスト対策模試」が48.3%、「予想問題演習」が42.7%と続いています。英語のリスニング同様、大学入学共通テスト対策として、多くの受験生が「基礎固め」に注力していることがわかりました。

Q2.大学入学共通テストについて、英語以外の対策について、あなたが取り組んでいるものをすべてお選びください。(n=178)

※複数回答可能

4割以上が、大学入学共通テスト対策として「塾や予備校」を利用

大学入学共通テスト対策として、塾や予備校に通っているかどうか(あるいは通ったかどうか)という質問に対しては、43.3%が「はい」と回答しています。情報が少ない中、最新の受験情報や具体的な対策とアドバイスを求めて、塾や予備校を利用する受験生は多いようです。

Q3.あなたは大学入学共通テスト対策として、塾や予備校に通いましたか(通っていますか)?(n=178)

共通テスト対策として塾や予備校に通った受験生の約9割が「通ってよかった」

大学入学共通テスト対策としての塾や予備校を、受験生はどのように評価しているのでしょうか? 調査では89.6%の受験生が通ってよかったと「思う」または「やや思う」と回答しています。では、具体的にどのような点がよかったのでしょうか? 次の質問で聞いてみました。

Q4.大学入学共通テスト対策として、塾や予備校に通ってよかったと思いますか?(n=77)

塾や予備校に通ってよかった点、対策だけでなく「環境」や「モチベーション維持」も

塾や予備校に通ってよかった点を自由回答形式で聞いてみました。いくつか抜粋します。

Q5.どのような点がよかったと思いますか?具体的に教えてください。(最新情報を知ることができる、具体的なアドバイスを聞けるなど)とくに思いあたらない場合は、「なし」とご記入ください。(n=63)

具体的な対策ができる:

「受験に特化した勉強を受けられること。おすすめのテキストとかを教えてもらえる。また模試などの配点・採点基準の目安などが聞ける。」

「予備校に通って大学入学共通テスト対策がある程度は把握でき、自分にとって大いに参考になり役立っています。」

「学校とは違った問題の解説を聞くことができる点。問題も幅広い。」

学習環境やモチベーションの維持:

「モチベーションの維持につながり、信用できる受験情報も得られる。」

「自分一人では限界を感じていたので、色々なアドバイスや対策を教えてもらい大変助かった。」

「集中して勉強できる環境が整ったから。」

「特に今年は情報が左右しすぎてて振り回されてたから、塾の人からのサポートが欠かせない。」

受験生からは、具体的な対策やアドバイスはもちろん、学習環境を整えることができたり、相談相手になってもらえたりするなど、幅広い支援を受けられたことなどが、メリットとして挙がりました。

調査手法

  • 調査期間:2020年11月5日~9日
  • 調査対象:2021年度に大学入学共通テストを受験する高校3年生
  • 調査方法:インターネット調査

まとめ

今回の調査結果で、受験生が具体的にどのような対策に取り組んでいるのかが、明らかとなりました。英語のリスニング対策では「単語や文法などの基礎固め」や「プレテスト」、その他の教科についても「基礎固め」や「対策模試」など堅実な手法を選ぶ受験生が多くなっています。

また、塾や予備校を利用する受験生も4割以上に上りました。その内9割近くがその価値を実感しています。塾や予備校は、最新情報を得られ、具体的な対策を知ることができる場所というだけでなく、集中しやすい学習環境、相談相手としての役割もメリットのひとつです。

特に今回の大学入学共通テストは初回であることもあり、プロのサポートは大きな安心感につながります。この機会に検討してみるのもよいのではないでしょうか。