サマリー
- 2021年度大学受験の併願校数、7割以上が6校以下
- 約4割が「全学部統一入試」を利用
- 大学受験生の3人に1人が「地方試験会場」を利用
- 「試験日自由選択制入試」は4割以上が「利用しない」
- 約3割が「得意科目重視型入試」を利用
調査概要
大学受験の本番まであとわずかとなりました。2021年度大学入試は新型コロナウイルス感染症拡大の影響や、初めての大学入学共通テストなど、これまでと大きく環境が変化しました。そんな中、受験生はどのような計画を立てているのでしょうか?
塾・予備校比較ナビでは、大学受験に臨む現役生に調査を実施。具体的な計画について、聞いてみました。
調査結果
2021年度大学受験の併願校数、7割以上が6校以下
2021年度の大学入試で、現役受験生は何校ぐらい受験するのでしょうか? 調査結果では56.0%と半数以上が「3校以下」と回答しました。「4~6校」は20.7%で合計すると76.7%が6校以下となっています。3校以下が多くなっているのは、新型コロナウイルス感染症拡大の影響かもしれません。複数校受験することで感染リスクが上がる可能性もあります。
リスク軽減のため、ターゲットを絞り込む戦略の受験生も少なくないようです。
Q1.併願校の数について、あなたの状況に最もあてはまるものをお選びください。(n=232)
約4割が「全学部統一入試」を利用
1回の受験で複数の学部を受験できる「全学部統一入試」を利用する受験生は41.4%と「利用しない」の37.5%を上回りました。「わからない」も21.1%と一定数います。全学部統一入試は複数の学部を同時受験でき、受験会場に足を運ぶ回数も減らせます。それだけ感染リスクも減らせるというメリットがあります。
Q2.「全学部統一入試」について、あなたの状況に最もあてはまるものをお選びください。(n=232)
大学受験生の3人に1人が「地方試験会場」を利用
大学キャンパスとは別に、大学側が各地方で試験会場を設ける「地方試験会場」を「利用する」と答えた受験生は34.1%、「利用しない」と答えた受験生は45.7%でした。「利用しない」派の方が多いようです。
新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、大学受験の「地元志向」が高まっていることも影響しているのかもしれません。地元の大学を受験するのなら、わざわざ地方試験会場まで足を運ぶ必要はありません。
Q3.「地方試験会場」について、あなたの状況に最もあてはまるものをお選びください。(n=232)
「試験日自由選択制入試」は4割以上が「利用しない」
受験日を選択できたり、複数の試験日を選べたりする「試験日自由選択制入試」ですが、「利用する」という受験生は27.6%と3割を下回りました。「利用しない」という人は44.8%、「わからない」という人も27.6%となっています。
複数日に受験するということは感染リスクも高まります。これからの感染の広がりが読めない中、選択に迷っている受験生も多いようです。
Q4.「試験日自由選択制入試」について、あなたの状況に最もあてはまるものをお選びください。(n=232)
約3割が「得意科目重視型入試」を利用
自分が得意な科目の配点を増やして受験できる「得意科目重視型入試」は、自分の強みを生かすことができる反面、同様に自信のある受験生が集まるため、倍率が高くなるデメリットもあります。今回の調査では「利用する」と回答した受験生は33.2%、「利用しない」と回答した受験生は40.5%で、「利用しない」派がやや多くなっています。
2021年度入試は、初めて経験することも多くどのような傾向になるのか、正確には予測しきれません。メリットとデメリットを見極めながら、受験計画を練る必要があります。
Q5.「得意科目重視型入試」について、あなたの状況に最もあてはまるものをお選びください。(n=232)
調査手法
- 調査期間:2020年11月5日~9日
- 調査対象:2021年度に大学受験をする高校3年生
- 調査方法:インターネット調査
まとめ
いかがだったでしょうか。今回の調査ではなるべく受験の回数を抑え、効率的かつ安全に受験を終えたいという受験生の心境がうかがえたような気がします。新型コロナウイルス感染症はこれから冬にかけてさらなる感染拡大も懸念されています。
限られた時間の中で、戦略的に行動をするためには、塾や予備校など専門家のアドバイスを受けることも有効な手だてといえるでしょう。
塾・予備校比較ナビでは今後も、受験生やご家族に役に立つ情報を発信してまいります。