総合科学ジャーナル『Nature』の出版社などを傘下に持つSpringer Natureが2019年6月、論文に対する評価で世界の研究機関を格付けした「Nature Index」の年間ランキングとともに、分野ごとのランキングを公開した。
物理科学系では6位に東京大学がランクインした。日本の研究機関では他に、京都大学(40位)、東北大学(42位)、理化学研究所(55位)、物質・材料研究機構(NIMS)が世界の上位100位以内に入った。
東京大学の物理学科は世界最大のものの1つであり、専門には新しい材料科学、物性理論 、極限条件での物理学、先端的な分光学などがある。特に、ニュートリノと半導体材料の基本理解に顕著な貢献をしている。
2015年には、東京大学 宇宙線研究所所長の梶田隆章氏がカナダの物理学者アーサー・マクドナルド氏 とともに、「ニュートリノが質量を持つ事を示す、ニュートリノ振動現象の発見」でノーベル物理学賞を受賞した。梶田氏は、ニュートリノ天文学の創始者の1人として知られる東京大学のノーベル賞受賞者である小柴昌俊氏の研究室の出身だ。
Nature Indexが追跡している82の主要ジャーナルに、2018年1~12月に掲載された物理科学論文への貢献度で測られる。
具体的には、Fractional count(FC)と呼ばれる、ある論文に対する各共著者の相対的貢献度を考慮に入れて計算した数値によって順位づけがされている。例えば、10人の共著者がいる論文の場合、各共著者はそれぞれ0.1分のFCを割り振られる。
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