総合科学ジャーナル『Nature』の出版社などを傘下に持つSpringer Natureが2019年6月、論文に対する評価で世界の研究機関を格付けした「Nature Index」の年間ランキングとともに、分野ごとのランキングを公開した。
地球・環境科学分野では、日本の研究機関のうち、東京大学(27位)、海洋研究開発機構(77位)、東北大学(92位)が上位100位以内ランクインした。
東京大学には大気海洋研究所や地震研究所などがあり、この分野の研究を担っている。
世界のトップ3は、中国科学院、ドイツ研究センターヘルムホルツ協会、フランス国立科学研究センターとなった。また、2019年のランキングで最もパフォーマンスが高い機関の多くは、分野別ランキングトップ10のいくつかで取り上げられているが、地球・環境科学では、カリフォルニア工科大学、コロラド大学ボルダー校、アメリカ航空宇宙局(NASA)など、高度に専門化した機関がこの分野でのみランクインしているのが特徴だ。日本の海洋研究開発機構にも同様のことが言える。
Nature Indexが追跡している82の主要ジャーナルに、2018年1~12月に掲載された物理科学論文への貢献度で測られる。
具体的には、Fractional count(FC)と呼ばれる、ある論文に対する各共著者の相対的貢献度を考慮に入れて計算した数値によって順位づけがされている。例えば、10人の共著者がいる論文の場合、各共著者はそれぞれ0.1分のFCを割り振られる。
分野ごとの研究機関のランキングを紹介してきたが、塾・予備校の大学ごとの合格実績を比較してランキング形式で紹介しているページも参照し、大学選びの参考にしていただきたい。