アルクは2020年6月30日、「アルク英語教育実態レポート」第18弾となる「高等学校における英語4技能指導の実態 -4技能向上に効果的な授業モデルと評価法-」を発表した。それによると、教員が1年間で生徒の英語4技能全てを向上させるのは容易ではなく、特にスピーキングの指導・評価に苦労しているという。
同社は、2020年1月10日~2月10日にかけて、アルクと接点がある高校の英語教師を対象に、英語4技能の指導実態などについて調べるインターネット調査を実施。1224人の有効回答を得た。
同調査によると、2019年度に生徒の英語4技能が全て向上したと実感した教員は全体の17.8%にとどまり、特にスピーキングの指導や評価に苦労していることが明らかになった。
本調査では、生徒の4技能が全て向上したと実感した教員の特徴も調べた。そのような教員には、「教員が英語で発話し、オーラル・イントロダクションや説明を行っている」「英語を声に出す活動を中心に、さまざまな活動を行っている」という特徴が見られたという。同時に、ICTツールを導入し有効活用していることも分かった。
また、テスト・評価において、「自由英作文など『表現力を問う』問題の出題割合が高い」「『音読』『やりとり』『発表』『自由英作文』などのパフォーマンステスト・評価を定期的に行っている」などといった特徴が見受けられた。
さらに、教員自身が「ALT(外国語指導助手)とコミュニケーションを取ったり、指導に使う英作文を自作したりしている」「自身の英語力向上に力を入れている」などして、スキルアップ向上を図っていることも分かった。
アルクは、4技能を複合的に使用するコミュニケーション活動を増やすこと、ペーパーテスト以外のパフォーマンステストを含めて適切に評価すること、先生が自身の指導力・英語力のスキルアップを継続的に行うことなどが、生徒の4技能向上に寄与しているのではないかと分析している。
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『アルク英語教育実態レポート』第18弾「高等学校における英語4技能指導の実態 -4技能向上に効果的な授業モデルと評価法-」