2022年大学入試、一般選抜志願者数は国公立・私立ともに1%増――私立の共通テスト利用方式には敬遠傾向

旺文社は2022年3月14日、国公私立大学の2022年一般選抜における学部別・日程別志願者動向を発表した。それによると、国公立大学の志願者数は、大学入学共通テストの大幅難化にかかわらず前年より1%増加。私立大学の志願者数も1%増だったが、共通テスト利用方式には敬遠傾向が見られた。

国公立大学の2022年一般選抜の志願者数は全体で約42万9000人で、前年と比べて1%増加した。前期日程の志願者数は昨年とほぼ同数、後期日程は2%増。公立大学の中期日程は、8%増だった。

大学入学共通テストの難化による平均点の大幅ダウンという逆風が吹いたが、東京大学をはじめとする難関国立大学の志願者数は増加したという。また、国立大学後期日程の募集人員は2%減であったのにもかかわらず、志願者数は4%増加した。同社は、「新型コロナウイルス感染拡大にともなう家計不安などによる国公立大学志向の強まりから、最後まで粘る姿勢が見られた」と分析している。

一方、公立大学の前期日程の志願者数は5%減、後期日程は6%減だった。同社は、「少数科目型が共通テストの難化に影響されやすいことと、前年の反動によって敬遠された」と見ている。

また、私立大学198校における2022年一般選抜の志願者数は、 2月22日時点で266万5000人。前年と比べて、1%増加した。しかし、 コロナ禍以前の水準に戻らない大学が多数を占めており、同社は、「家計不安による併願数の絞り込みや、学校推薦型・総合型選抜の合格者増などによる」と分析している。

各大学の独自入試の志願者数は3%増加したが、共通テスト利用方式は2%減少、独自・共通テスト併用方式は3%減少した。中でも、大学入学共通テスト実施後に出願を締め切る方式は、平均点ダウンの影響を受けたという。

共通テストは難化などにより受験生に大きな影響を与えているが、共通テストの詳しい概要や対策方法などを紹介した記事も参考にしていただきたい。

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