甲南大学は2024年2月22日、大学の教員や学生らと、酒造メーカー「日本盛」が共同で新たな日本酒「日本盛 綺縁 -KIEN-」を開発したと発表した。商品は2月23日から、同社の通販サイトなどで発売されている。
甲南大学のある神戸市は、灘五郷と呼ばれる古くからの酒どころで、同大学には日本酒文化の継承や維持、産業の発展や地域創成の支援に取り組む「硯水プロジェクト」がある。プロジェクトには教員や学生有志らが参加し、日本酒文化を分かりやすく伝える雑誌の刊行などを通して、文理融合型の産学連携教育を行っている。
そうした中、甲南大学日本酒研究会の学生と日本盛社員とのつながりがきっかけとなり、同プロジェクトも巻き込みながら「若者目線から、若者自身がその手で醸すお酒」をコンセプトにした日本酒の共同開発がスタート。学生たちと同社の担当者が何度も意見交換を重ね、「お酒好きにも若者にもおいしいと言ってもらえるお酒」を目指した。
できあがった酒は「フレッシュな果実味を感じるとともに、甘味の上に酸がキリッと立ったスッキリと若々しい味わい」だといい、学生らの狙い通り「誰にでもおいしいと言ってもらえる綺麗なお酒」になった。日本盛によると「日本酒としても日本盛としても新しい酒質」の酒だという。
完成した日本酒は、さまざまな思いや考えが、なぜか1つにまとまった不思議な縁から開発がスタートしたことから「さまざまな思いがけない縁」「奇妙ではなく綺麗な縁」という意味を込めて「綺縁 -KIEN-」と名付けられた。ラベルも硯水プロジェクトメンバーの学生がデザインし、和柄と波紋で新たな出会いとそこから広がる新たな世界を表現した。
「日本盛 綺縁 -KIEN-」は720ml入りで、2月23日に日本盛本社工場敷地内で開催された「新酒蔵開き」のイベントで学生らによって販売された。現在も日本盛のオンラインショップで購入が可能。
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甲南大学生と日本盛が共同開発した 日本酒「綺縁 -KIEN-」が発売