2025年02月28日、鈴鹿医療科学大学は、薬学部の新学科として4年制の「薬科学科」を設置構想中であることを発表した。同学科の創設は2026年4月を予定しており、入学定員は30名とする。
同大学の薬学部は、通常の6年制である「薬学科」、4年制の「薬科学科」で構成される。薬科学科が設置された場合、東海地方の私立大学では初の薬学部4年制学科となる予定だ。
同学科の設置構想に至った背景には、医薬品・化粧品・健康食品の分野における人材不足がある。6年制の薬学科の卒業生は、病院や調剤薬局に就職するケースが多い。その一方で、医薬品などの研究開発に進む卒業生は、全体でわずか1割に満たないのが実情だ。
薬科学科の設置により、医薬品の研究や技術開発、化粧品の開発や品質管理、企画営業などに携わる人材育成を目指す。薬科学科の募集について、同大学は理系・文系を問わず学生を受け入れる姿勢を見せている。
薬剤師を目指す6年制の薬学科との違いとして、4年制薬学教育課程を修了した場合は薬剤師国家試験受験資格は取得できず、6年制の薬学部への転科も認められない。
なお、薬剤師法第15条によると、4年制薬学教育課程の卒業生は、大学院課程を修了かつ厚生労働大臣が認めた場合に薬剤師国家試験の受験資格を取得できる。

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2026(令和8)年4月に、薬学部 薬科学科(4年制)を設置構想中です。