2025年10月31日、国立大学法人電気通信大学は、学士課程と博士前期課程の授業料を段階的に20%引き上げることを発表した。学士課程は2026年4月以降の入学生から、博士前期課程は2030年4月以降の入学生から値上げが適用される。
改定後の授業料(年額)は次のとおり。
<2026年(令和8年)4月以降>
学士課程入学者(昼間コース)
現行 535,800円 ⇒ 改定後 642,960円(107,160円増(標準額の20%))
学士課程入学者(夜間主コース)
現行 267,900円 ⇒ 改定後 321,480円(53,580円増(標準額の20%))
<2030年(令和12年)4月以降>
博士前期課程入学者
現行 535,800円 ⇒ 改定後 642,960円(107,160円増(標準額の20%))
なお、三年次編入生に関しては、2028年度入学者から順次値上げされる。入学料や検定料、および博士後期課程の授業料は据え置きとする。
今回の改定により、海外インターンシップ派遣の拡充、最先端AIツール導入、附属図書館の機能強化、老朽化した設備の更新など、教育研究環境の充実を図る。大学側は、「スポット的な外部資金に頼らず、安定的な財源として授業料を活用する」と説明している。
田野俊一学長は、「20年間据え置いてきた授業料を改定するのは重い決断だが、貴重な財源は学生に還元し、国際社会のリーダーとなる人材を育成したい」とコメントした。