冬期講習どう選ぶ? コロナ渦の受験生は「口コミ」に頼って「合格実績」を重視

サマリー

  • 21年度入試の冬期講習、約8割が今の塾や予備校で受講
  • 冬期講習を選ぶ際の情報源は「知人や友人からの口コミ」(39.4%)
  • 選ぶ際に重視するのはズバリ「合格実績」! 
  • 冬期講習には「モチベーションの維持・向上」効果も期待
  • 本番までのラストスパートで頼りにしたいのは「学校の先生」「親・家族」

調査概要

新型コロナウイルス感染症の拡大による影響や、大学入試センター試験に替わって初めて開催される大学入学共通テスト。2021年度の大学入試は、例年よりも先行き不透明となっています。春夏に学習計画を狂わされて出遅れた受験生や、思うように学習が進んでいない受験生も多くいることでしょう。

そこで塾・予備校比較ナビでは、現役受験生に緊急調査を実施。21年度入試の追い込みに活用できる冬期講習について、現役受験生が重視していることや期待していることを聞きました。

調査結果

21年度入試の冬期講習、約8割が今の塾や予備校で受講

冬期講習を受ける受験生は、どこの塾・予備校で受講するのでしょうか? 冬期講習を受ける予定がある受験生に聞いてみたところ、「今通っている塾や予備校」が81.9%となりました。一方で「今通っている塾や予備校とは違う塾や予備校」という回答も13.8%と1割強ありました。

学力を短期間で集中的に高められる冬期講習。中には慎重に見定めて、より効果を見込めそうな塾・予備校で受けたいと考える受験生もいるようです。

Q1.あなたは冬期講習をどこで受ける予定ですか? (n=94)

冬期講習を選ぶ際の情報源は「知人や友人からの口コミ」(39.4%)

続いて、冬期講習を選ぶ際の情報源を調べてみたところ、「知人や友人からの口コミ」が最も多く39.4%で、「塾や予備校のWebサイト」の34.0%を上回りました。インターネット全盛の時代においても、知人や友人からの口コミは大きな影響力を持っています。「学校から得られる情報」も30.9%と3割を超えました。

また「YouTubeなどの動画配信サイト」も14.9%ありました。さまざまな方法で情報収集をしていることが分かります。

Q2.あなたが冬期講習を選ぶ際に参考にする情報について、あてはまるものをすべてお選びください。(n=94)

※複数回答可能。

選ぶ際に重視するのはズバリ「合格実績」! 

冬期講習を選ぶ際に重視するポイントを聞いてみると「合格実績」が56.4%と最も多くなりました。他には「講座の豊富さ」(44.7%)や「優秀な講師陣」(41.5%)も割合としては高く、いずれも「授業料の価格」(36.2%)を上回っています。合否を左右する重要なポイントと言えそうです。

また21年度入試の特徴となる「大学入学共通テストへの対応」(23.4%)や「感染防止対策」(19.1%)を重視する受験生も一定数いました。

Q3.あなたが塾や予備校の冬期講習を選ぶ際に重視する点について、あてはまるものをすべてお選びください。(n=94)

※複数回答可能。

冬期講習には「モチベーションの維持・向上」効果も期待

受験生が冬期講習に期待することは何でしょうか?

上位からいくと1位は「志望校の個別対策」で53.2%、2位は「苦手科目の強化」で48.9%、そして3位は「モチベーションの維持・向上」で45.7%となりました。

1位と2位はさもありなん、という結果でした。「モチベーションの維持・向上」の割合が高くなっているのは、21年度入試に対する受験生の心境を表しているように感じます。荒波のような環境変化の中で、羅針盤や灯台のように進路を示す存在を求めているのかもしれません。

Q4.あなたが塾や予備校の冬期講習に期待することについて、あてはまるものをすべてお選びください。(n=94)

※複数回答可能。

本番までのラストスパートで頼りにしたいのは「学校の先生」「親・家族」

受験までのラストスパートで、受験生が最も頼りにしたいのは誰でしょうか。調査では「学校の先生」が32.1%、「親・家族」が21.7%、「塾や予備校の講師・職員」が16.7%と続きました。

例年以上に厳しさを増す21年度入試。本番まで残りわずかとなってきましたが、受験生だけでなく保護者にも、学習環境を整える、情報収集する、心身のケアをするなど、できることはたくさんあるように思います。保護者がしっかりと受験生に寄り添い、最後の最後まで伴走することが、より一層重要になるのではないでしょうか。

Q5.あなたが受験までのラストスパートで最も頼りにしたい支援者は誰ですか?(n=299)

調査手法

  • 調査期間:2020年9月11日~18日
  • 調査対象:2021年度に大学受験をする高校3年生
  • 調査方法:インターネット調査

まとめ

いかがだったでしょうか。今回の調査は冬期講習に求めるものという切り口で調べてみましたが、受験生の心の中を垣間見られたような気がします。

新型コロナウイルス感染症の拡大は誰にも予想し得なかったこと。そして起こってしまったことは、もう覆すことができません。受験生やその保護者にできることは、残された時間の中でベストを尽くすことだけです。

冬期講習はまさに21年度入試のラストスパートにもってこいの手段になりそうです。最後まで大学受験を走り抜く伴走相手のひとつとして、「今通っている塾や予備校」以外にも目を向けて、自分なりのベストパートナーを探してみるのもいいかもしれません。