サマリー
- 今年は少なめ? 共通テストの併願校、約6割が「3校以下」
- 約4割が大学入学共通テストの受験について「全く悩まなかった」と回答
- 9割近くの現役受験生、大学入学共通テストに「不安がある」
- 共通テストへの不安は「どんな問題かわからない」ことと「受験会場での感染」
- 大学入学共通テストを受ける現役生の約半数が「国公立」志望、「私立」と拮抗
調査概要
本番まであとわずかとなった大学入学共通テスト。方針が二転三転し、各大学の選抜方針も揺れました。多くの受験生が不安を抱えていることでしょう。では、受験生は具体的にどのようなことに対して、不安を抱えているのでしょうか?
塾・予備校比較ナビでは、大学入学共通テストを受験する高校3年生に緊急調査を実施し、その不安について探りました。
調査結果
大学入学共通テストを受ける現役生の約半数が「国公立」志望、「私立」と拮抗
本番まで間近に迫った大学入学共通テスト。2021年に大学受験をする高校3年生のうち、70.4%が大学入学共通テストを受験することがわかりました。そのうち、「国公立」を志望する受験生は51.4%、「私立」を志望する受験生は48.6%となり、「国公立志向」がやや多いものの拮抗していることがわかりました。
Q1.あなたの第一志望の大学のタイプについて、あてはまるものをお選びください。(n=243)
今年は少なめ? 共通テストの併願校、約6割が「3校以下」
大学入学共通テストについて、併願校の数を聞いてみると「~3校」が59.3%と最も多く、「4~6校」が19.8%でした。足し合わせると約79%が6校以下となっています。新型コロナウイルスの影響もあってか、受験校を絞り込む生徒も多いようです。
また、「わからない/あてはまるものはない」も12.3%と、方針を決めあぐねている受験生も一定数いるようです。
Q2.大学入学共通テストを受験する際の、併願校の数について、最もあてはまるものをお選びください。(n=243)
大学入学共通テストの受験について、約4割が「全く悩まなかった」と回答
何かと情報が錯綜した大学入学共通テストですが、受験生の38.2%は共通テストを受験することについて「全く悩まなかった」と回答しています。避けては通れない道という認識があるのでしょう。一方で「大いに悩んだ」という生徒は20.2%、「悩んだ」は19.1%、合計すると39.3%もの生徒が共通テストを受験するかどうかで悩んでいたことがわかりました。
Q3.あなたは大学入学共通テストを受験するかどうかについて、悩みましたか?(n=178)
9割近くの現役受験生、大学入学共通テストに「不安がある」
大学入学共通テストへの不安については「大いにある」が40.4%、「ある」が46.6%、合計すると9割近くにも上ります。多くの受験生が受験の必要性を認知しつつも、大きな不安を抱えているようです。2021年度の受験生の苦悩がうかがえます。
Q4.大学入学共通テストへの不安はありますか?(n=178)
共通テストへの不安は「どんな問題かわからない」ことと「受験会場での感染」
では、受験生はどのような不安を抱えているのでしょうか? 最も多かったのは「どのような問題が出るかわからない」で67.1%でした。今回が初実施となる大学入学共通テストは、フタを開けてみないとわからない、という怖さがあるのでしょう。
また、「受験会場の新型コロナウイルス感染」が41.3%、「受験までの自分自身の新型コロナウイルス感染」についても38.7%が不安に感じています。新型コロナウイルスが受験生の心理に与えている影響はかなり大きいようです。
Q5.大学入学共通テストに対して、どのような不安がありますか?((n=155)
調査手法
調査期間:2020年11月5日~9日
調査対象:2021年度に大学入学共通テストを受験する高校3年生
調査方法:インターネット調査
まとめ
今回は間近に迫った大学入学共通テストに対する、受験生の悩みや不安について調査してみました。多くの受験生が不安を抱えていることがおわかりいただけたかと思います。中でも「新型コロナウイルス感染症」に関する不安は、「初開催であることの不確実性」と同等か、それ以上の不安として受験生にのしかかっています。
これから冬にかけて、新型コロナウイルスだけでなく、インフルエンザなどの流行も懸念されています。例年以上に体調管理が重要になるでしょう。