専修大学は日東駒専の一つで、公務員試験に強い大学として知られています。近年は難易度が高まっているともいわれていますが、自分に合った塾・予備校を選ぶことで合格率を高めることが可能です。
しかし、現在はさまざまな塾・予備校が存在するため、どこを選べばいいかわからない方も多いのではないでしょうか。この記事では専修大学の難易度や科目別の対策のほか、合格に近づくおすすめの塾・予備校を紹介します。塾・予備校の選び方も紹介しているため、専修大学合格を目指している方は、ぜひ参考にしてください。
専修大学の入試制度や偏差値・難易度は?

まずは、専修大学の入試の基本情報を押さえておきましょう。
入試制度
専修大学の入試制度とその特徴は以下のとおりです。
大学入学共通テスト利用入学試験(前期入学試験・後期入学試験) | ・大学入学共通テストの成績のみで合否が決まる ・全学部・全学科を併願できる ・出願期間は前期試験が1月上旬~中旬、後期試験が2月中旬~3月上旬 |
一般選抜(前期入学試験) | ・1回の試験で全学部・全学科を併願できる「全学部入学試験」 ・7つの方式があり、学部・学科ごとに利用方式が異なる「学部個別入学試験」 ・奨学生入試である「スカラシップ入学試験」を含む |
一般選抜(後期入学試験) | ・国語・英語・選択科目の3教科の合計点で合否が決まる ・1回の試験で全学部・全学科を併願できる |
一般選抜(スカラシップ入学試験) | ・専修大学独自の奨学生入試で、合格者は4年間の授業料・施設費が免除される ・全国17会場で実施される ・「全国入学試験」と併願でき、試験日が異なれば同一学部・学科でも併願できる |
一般選抜(全国入学試験) | ・全国17会場で実施される ・1回の試験で全学部・全学科を併願できる |
その他 | 以下のような入試制度がある ・公募制推薦入学試験 ・全国商業高等学校長協会推薦入学試験(経営学部・商学部) ・指定校制推薦入学試験 ・教育交流提携校推薦入学試験 ・教育課程指定連携型推薦入学試験 ・スポーツ推薦入学試験 ・スポーツ推薦Ⅱ期入学試験 ・総合型選抜(国際経済学科・経営学部・ネットワーク情報学部・異文化コミュニケーション学科) ・外国人留学生入学試験 ・付属高等学校推薦入学試験 ・編入学試験 ・学士入学試験 |
一般選抜(前期入学試験)の学部個別入学試験では、選択科目重視や国語重視など、学部によって多様な入試制度が用意されています。得意科目がある方は、この入試制度を活用することで合格率を高められるかもしれません。
偏差値・難易度
専修大学の学部ごとの偏差値は以下のようになっています。
学部 | 偏差値 |
経済学部 | 60 |
法学部 | 62 |
経営学部 | 62 |
商学部 | 63 |
文学部 | 62 |
人間科学部 | 63 |
国際コミュニケーション学部 | 62 |
ネットワーク情報学部 | 58 |
大手予備校である東進のデータによると、特に偏差値が高いのは商学部と人間科学部で、どちらも63です。ただし、同じ学部でも入試方式によって偏差値が変わることもあります。
また、専修大学が発表している2024年度のデータを見てみると、全学部を合わせた実質倍率は一般選抜の前期入試(学部個別入学試験)で約2.8倍、後期入試で約4.5倍です。こちらも、入試方式によって受験者数・合格者数は変わるため一概にはいえません。
専修大学はGMARCHに次ぐ難関大学群を指す「日東駒専」の一つで、偏差値も人気も高い大学です。また、学部によって異なるものの、近年では専修大学の難易度が高まっているといわれているため、油断せずにしっかり対策をしましょう。
【科目別】専修大学の出題傾向と対策

専修大学の科目別の出題傾向と、それに合わせた対策方法をお伝えします。
英語は暗記がものをいう!時間配分に気を付けて正確に解こう
英語は大問4~5問で構成され、全問マーク式です。学部・学科によって多少違いますが、基本は長文読解が2~3問、そのほかは会話や整序問題、文法・語彙から出題されます。レベルは基礎~標準、分量はやや多めとなっています。
難問・奇問は出題されない傾向にあるので、時間配分に気を付けながら落ち着いて解きましょう。知識を問われる問題が多いため、暗記が重要となります。単語集を活用して、基本の単語・熟語は完璧にマスターしてください。
また、文法の基礎もしっかりと固め、一文一文の意味を正確に把握できるようにしましょう。そのうえで長文演習、過去問演習に取り組むのがおすすめです。
国語は基礎知識を付けて取りこぼしをなくそう
国語は大問1が現代文、大問2が古文というシンプルな2題構成で、全問マーク式です。以前は大問3で国語常識が出題されましたが、現在ではこれを現代文・古文に含める形式になりました。こうした変更の影響もあって、専修大学の国語は知識を問う問題が多めとなっています。知識問題は取りこぼすともったいないので、暗記に重点を置いて学習しましょう。
現代文は評論文や随筆文からの出題です。抽象的・哲学的な文章はほとんど出ず、文章を論理的に読めれば得点できます。新聞の一面を毎日読むなど、普段から硬めの文章に慣れておくと有利になるでしょう。
古文は単語の知識はもちろん、文学史も頻出です。単語帳や参考書で暗記を進めつつ、演習を通して覚えていくと効果的です。
文系数学は記述式への慣れ、理系数学はスピードがカギ
文系数学の出題範囲は「数学Ⅰ・Ⅱ・A・B(数列・ベクトル)」で大問3問、理系数学(ネットワーク情報学部)の出題範囲はこれに数Ⅲが加わり大問5問になっています。文系・理系どちらも、全問記述式です。
文系数学は基礎問題が中心ですが、応用問題が出題されることもあります。推論過程も採点の対象となるので、過去問で記述式に慣れておくとよいでしょう。過去問を解いたら、予備校の講師や高校の先生に採点してもらうのがおすすめです。
理系数学は試験時間120分ですが、問題数が多いので計算スピードが重要になります。微積分、確率漸化式、空間図形、三角関数、複素数平面などが頻出なので、これらの単元に関しては公式や基本の解法をすぐに書けるようにマスターしてください。また、過去問演習をするときは必ず時間を計り、スピード感に慣れておきましょう。
日本史は時代背景の理解が必須
日本史は大問3問から構成され、全問マーク式です。難易度は標準レベルですが、人物や地名、政策、出来事、作品名、戦いが起きた場所、古墳の場所など幅広く問われます。知識に偏りのないよう、教科書を軸に学習を進めてください。
特に近・現代史(明治時代以降)に関する問題は頻出傾向のため、時間をかけて勉強し、理解を深めるのがポイントです。
教科書は文章だけでなく図表や注意書きの細かい部分まで読み込みます。そのうえで過去問や問題集に取り組み、実践力を養いましょう。一見難しそうな問題でも、問題文や選択肢にヒントが隠されている場合もあります。
世界史は国際的な位置関係の把握も忘れないようにする
世界史は大問3問から構成され、全問マーク式です。幅広い地域・時代の問題が出題され、特に20世紀以降の世界情勢に関する問題は頻出傾向にあります。文章問題からの出題が多いですが、史料や地図を活用した問題も一部あるため、総合的な読解力と分析力が求められるでしょう。
基本的な語句や時代の流れの暗記はもちろん、大きな出来事が起きたときの各国の位置関係も把握しておくのが重要です。情報量は多いものの、それぞれの要素を正しく整理できれば高得点を狙える可能性があります。
地理は資料・地図帳も活用しよう
地理は大問3問で構成され、全問マーク式です。地域間のつながりや生活様式の変化、地誌、環境問題などが頻出傾向にあります。国内外の地名や統計データの暗記のほか、地形図の読解力も問われます。
対策としては、教科書を隅から隅まで把握しつつ、資料・地図帳を用いた学習で視覚的な情報整理を行ないましょう。出題形式に慣れるためにも、過去問を積極的に活用するのがポイントです。
政治・経済は暗記だけでなく時代の流れに対する理解も必要
政治・経済は大問3問から構成され、全問マーク式です。文章問題からの出題が多く、大学入試センター試験と同じような問題形式になっています。
まずは教科書をよく読み、基礎知識を身につけましょう。ただ暗記するだけでなく、各出来事が起きた年号や流れ、社会的な背景なども併せて把握することが求められます。
また、最近の政治や社会問題について問われる場合もあるため、日頃からニュースをチェックしておきましょう。現代社会への関心を高めておくことで、得点アップにつながる可能性があります。
専修大学合格に近づくおすすめ塾・予備校9選

ここでは、専修大学を目指す受験生の方に向けておすすめの塾・予備校を9つピックアップしました。これらを参考に、ぜひ自分に合った塾・予備校を見つけてください。
東進ハイスクール・東進衛星予備校
東進ハイスクール・東進衛星予備校(以下、東進)は毎年、合格実績を伸ばしている注目の予備校です。2025年は専修大学に1,264人が合格しました(現役生のみ、講習生含まず)。
実力派講師陣による映像授業でおなじみの東進ですが、そのほかにも、志望校に合格するための多彩な講座がそろっています。
志望校対策として特におすすめなのが、東進の「志望校別単元ジャンル演習講座」です。ビッグデータとAIを活用し、自分の志望校や成績に合わせた最適な演習問題「必勝必達セット」を提案してくれます。専修大学の国語や数学では、演習を繰り返して慣れておくことが重要となりますので、ぜひこの講座を活用しましょう。
また、「過去問演習講座 国公立二次・私大対策」では、受験大学に合わせた過去問演習が可能で、採点・添削も行なわれます。現在は日本全国の国公立大学・私立大学に対応しているため、積極的に取り組むことで得点アップが期待できます。
大学入学共通テストを利用する場合は、10年分に相当する「過去問演習講座 大学入学共通テスト対策」に取り組むとよいでしょう。自動採点システムによるスピーディーな採点やプロによる徹底解説授業を受けられます。
さらに、現時点の成績を正確に把握するため、定期的に模試を受けることも大切です。専修大学志望の方は、年5回実施される「全国有名国公私大模試」を積極的に受験しましょう。
河合塾
大手予備校のなかでも、圧倒的実績を誇るのが河合塾です。2024年度は3,266人が専修大学に合格しています(河合塾グループ関連法人の在籍者および講習受講生の集計)。
河合塾の生徒数は10万人を超えていますが、一人ひとりにチューターがついてしっかりとサポートする体制が整えられています。チューターは受験日から逆算して計画を立て、「今、何を、どのように学習すればいいのか」を提案してくれます。また、校舎にいるときだけでなく、自宅からオンラインでも講師やチューターに質問・相談が可能です。
ただし、現役生向けの「高校グリーンコース」には日東駒専向けのコースはなく、GMARCHレベル以上の講座が多くを占めています。河合塾の講座は基礎から発展まで6段階にレベル分けされており、専修大学を目指すなら1~3がおすすめです。
武田塾
武田塾は日本初の「授業をしない塾」で、東大・京大・早慶上智をはじめとした全国の難関大学に合格実績があります。
武田塾のスタイルは、生徒ごとに勉強時間を設定し、課題を提出することで、生徒の自主学習を促すというものです。カリキュラムは1人ずつ異なり、志望校や現在の成績、得意科目・苦手科目を分析したうえで、細かく決めていきます。
また武田塾では、個々のレベルに合った参考書を1冊ずつ進めますが、「完璧になるまで絶対先に進まない」という決まりがあります。専修大学の入試ではどの科目でも基礎力や知識が重視されるため、苦手を確実につぶしていく武田塾の学習法はぴったりといえるでしょう。
駿台予備校
駿台予備校は、長年の実績と質の高い指導で知られる大手予備校です。2024年度は、327人が専修大学に合格しました(模試のみの利用者は除く)。
駿台予備校の高校生クラスでは基礎・標準・難関・選抜の4つのレベルの講座が用意されており、自分の学力や志望大学に合わせて選択できます。講師陣は、多くの難関大学への合格者を輩出したプロが担当するため、専修大学の合格にも近づけるでしょう。
また、駿台予備校は進路相談や学習コーチングなど、受験生を多角的に支えるサポート体制も整っています。不安な点が出てきたときにすぐ相談できる環境があるのは、受験生にとって心強いはずです。
鬼管理専門塾
鬼管理専門塾は、365日徹底的に管理するスパルタ型のオンライン塾で、合格率83%を誇っています。専修大学に特化したオーダーメイドのカリキュラムを作成するだけでなく、何に取り組むべきかを1日ごと・1週間ごと・1ヵ月ごとに細かく管理してくれるため、効率よく目標達成を目指せます。
最大で週7日・月28日の個別指導や問題発見ミーティングを実施しており、オンライン自習室は365日利用できます。そのため、気が緩みやすい方や効率的に勉強したい方におすすめです。
また、生徒1人につき4~7人の講師が担当するのも特徴的です。採用率0.6%を通過したプロが専修大学合格まで寄り添ってくれるため、安心して受験勉強に取り組めるでしょう。
東京個別指導学院・関西個別指導学院
東京個別指導学院・関西個別指導学院は、専修大学をはじめ、東京大学や明治大学、同志社大学といった難関大学への進学実績が豊富な個別指導塾です。ベネッセグループの豊富な情報力とノウハウを活かして、生徒一人ひとりの学習をサポートしてくれます。
学習プランの作成や進捗管理も行なっており、着実なレベルアップが期待できるでしょう。
それ以外にも、東京個別指導学院・関西個別指導学院では講師との相性を事前に確認できます。実際の授業を受けたうえで自分に合った講師を選べるため、「講師との相性が悪くて通うのが苦痛」といった状況になる心配がありません。
個別教室のトライ
個別教室のトライは、120万人以上の指導実績を誇る個別指導塾です。その豊富な指導実績に基づいた独自の学習法「トライ式学習法」により、生徒の合格を後押ししてくれます。専修大学の入試傾向や配点をもとに個別の学習計画を立ててくれるため、効率的に受験対策ができます。
また、苦手な分野や理解しにくい箇所があった際は、丁寧に解説してもらえます。そのため、つまずきやすいポイントを確実につぶしていけるでしょう。
現在通っている塾・予備校がある方向けの併用プランも用意されています。
東大先生
東大先生は、現役東大生が1対1で学習コーチングを行なうオンライン塾です。指導にあたる講師はすべての科目に対応可能で、東大生ならではの視点でわかりやすく解説してくれます。毎週実施される理解度チェックテストによって知識の定着度を測れるため、抜け漏れなく確実に学習能力を高められるでしょう。
さらに東大先生では、オンライン自習室や24時間対応の専用LINEが利用可能です。自宅学習のサポート体制が整っており、疑問点をすぐに解消できます。
トウコベ
トウコベは、東大生を中心とした講師による個別指導を受けられるオンライン塾です。月額料金が比較的安価に設定されているにもかかわらず、一人ひとりに合わせた勉強法で丁寧に指導してくれるのがうれしいポイントです。
週1回45分から、かつ1科目から受講可能なため、入塾のハードルが低いでしょう。さらに30日間の全額返金保証も用意されているため安心して始められます。
なお、こちらも東大先生と同様、オンライン自習室や24時間対応の専用LINEが利用できます。
専修大学合格に強い塾・予備校の選び方

塾・予備校なしでの合格は不可能ではないものの、かなり難易度の高い挑戦になるといえます。専修大学合格に向けて効率的に勉強を進めたいなら、塾・予備校の利用がおすすめです。
ここからは、専修大学合格に強い塾・予備校の選び方を紹介します。
専修大学に特化した対策・コースがあるか
塾・予備校を選ぶ際は「専修大学の入試対策が可能か」「専修大学に特化したコースが用意されているか」「専修大学出身の講師を指名できるか」などをチェックすることが大切です。当てはまる塾・予備校であれば、専修大学の出題傾向や合格に必要な対策を熟知している可能性が高いため、効率的に勉強を進められます。
特に専修大学特化の指導が受けられる場合は、合格に大きく近づけるでしょう。
指導形式は何か(個別指導・集団指導・オンライン指導のどれか)
塾・予備校の指導形式はおもに個別指導・集団指導・オンライン指導の3つがあり、それぞれにメリット・デメリットがあります。
例えば「大勢のなかでは質問しにくい」「効率的に勉強したい」という方は個別指導が向いています。一方で、ライバルがいるとモチベーションが上がりやすい方には集団指導、場所や時間にとらわれず学習を進めたい方はオンライン指導がおすすめです。
自分の性格や学習スタイルに合う塾・予備校を選ぶことで、より高い学習効果が得られます。
社会人のプロ講師か大学生講師か
塾・予備校の講師は、社会人のプロ講師・難関大学の現役大学生講師・現役大学生講師のいずれかが在籍しているパターンが多いです。指導形式と同様、こちらもそれぞれにメリット・デメリットがあります。
例えば社会人プロ講師は、指導実績が豊富な半面、料金が高めに設定される傾向があります。一方、難関大学の現役大学生講師は、社会人プロ講師より指導経験が浅いものの、年齢が近いため相談しやすいでしょう。
指導方法や合格実績の豊富さ、料金面などを比較して、自分に合った講師を選んでみてください。
専修大学の合格実績があるか
合格実績が公開されているかも注目すべきポイントです。専修大学の合格実績がある=専修大学合格に近づくノウハウが蓄積されている可能性が高いといえます。志望学部の合格者数が掲載されているか、実績はどの程度かも併せて確認することで、自分に合っているかの判断材料になるでしょう。
まとめ
専修大学の偏差値は58~63程度で、近年は難易度が高まっているともいわれています。合格率を上げたいなら、本記事で紹介したような塾・予備校の利用を検討してみましょう。
また、自分に合った塾・予備校を見つけるには、指導形式や在籍している講師、専修大学への合格実績などを比較することが大切です。紹介している各校では、無料体験授業を実施しているため、実際の雰囲気や講師との相性が知りたい方はぜひ活用してみてください。