神奈川大学の入試対策に強い予備校は?入試制度や難易度と併せて紹介

神奈川大学は、神奈川県横浜市に2つのキャンパスを構える私立総合大学です。法学部・経済学部・外国語学部・国際日本学部・建築学部・化学生命学部・情報学部などの11学部があります。

近年では、箱根駅伝をはじめとするスポーツ大会での活躍、民俗学や高分子化学の研究、宇宙エレベーター昇降機の開発、一流企業への就職実績などが評価され、受験生の人気を集めています。

たくさんのライバルに負けず、神奈川大学合格をつかみ取るためには、入試に向けて正しい方法で勉強することが大切です。

今回は、神奈川大学の新しい入試制度、偏差値・難易度、入試対策のポイントについて解説します。併せて、神奈川大学を目指す人におすすめの塾・予備校を3校紹介します。

神奈川大学は2026年度入試から新制度を導入

神奈川大学は2026年度から新たな入試制度「NEW試!」を導入し、大幅な変更を行ないます。新しい入試制度は次の5つに分かれます。

入試方式 実施時期 おもな選考方法 英語外部試験の利用 複数学科併願 併願割引制度
総合型選抜 10月 書類審査 × × ×
(総合評価型) 筆記試験
面接
総合型選抜 11月 適性検査(国語・英語または数学・英語)評定平均値 ○(2併願目無料)
(適性検査型)
給費生試験 12月 3科目型試験(一般入試と同水準) × ×
一般入試(全学統一型) 2月・3月 3科目型、得意科目型 ○(前期・2併願目無料)
共通テスト併用型 など
大学入学共通テスト利用入試 個別試験なし 共通テストの得点のみで判定 × ○(前期・後期2併願目無料)

英語外部試験の利用とは、英検®、GTEC(CBT)、TEAP、IELTS(アカデミック)のスコアを英語科目の得点として活用し、当日の英語試験の得点と比較して高いほうを採用する制度です。では、入試方法の詳しい内容を見ていきましょう。

総合型選抜(総合評価型)

総合型選抜(総合評価型)は、受験生の学ぶ意欲やこれまでの努力を総合的に評価することを目的としています。出願書類には志願票、調査書、エントリーシートが求められ、学校長の推薦書は不要です。

選考は、書類審査、筆記試験、面接によって行なわれます。文系学部では小論文と面接、理系学部では数学や物理、化学などに関する基本的な問題と面接が課されます。

複数学科への併願はできませんが、他大学との併願は原則として可能です。ただし、国際日本学部、人間科学部、化学生命学部では、神奈川大学を第一志望とすることが求められるため、合格した際の入学辞退はできません。

総合型選抜(適性検査型)

総合型選抜(適性検査型)では、受験生の基礎学力と学習習慣、努力を評価し、大学での学びに対する意欲を重視します。国語・英語または数学・英語の2科目による適性検査と、評定平均値を総合的に評価します。

学校長の推薦書は不要で、他大学との併願や複数学科への併願も可能です。さらに、英検®、GTEC(CBT)、TEAP、IELTS(アカデミック)のスコアを英語科目の得点として利用でき、試験当日の得点と比較して高いほうが採用されます。

給費生試験

給費生試験は、学業成績優秀な受験生を対象に、返還不要(毎年継続審査あり)の奨学金を提供する独自の制度です。試験は一般入試と同水準の3科目型で、現役・既卒を問わず、推薦書なしで受験可能です。

給費生に採用されると、4年間で最大920万円の奨学金が給付され、自宅外通学者(条件あり)には年間70万円の生活援助金も支給されます。

また、給費生に採用されなかった場合でも、一定の成績を収めれば一般入試免除合格となる可能性があります。試験は全国23会場で実施され、英語外部試験のスコアも利用可能です。

一般入試(全学統一型)

一般入試(全学統一型)は、同一試験日で複数学科に併願でき、全国22会場で受験可能です。試験科目は、文系型と理系型の2つのパターンに分かれ、3つの科目を受験します。

全学統⼀型以外にも3つの選抜方式があるため、前期と後期を合わせて最大5回試験を受けられます。

1.3科目型

受験生は指定された3科目を受験し、その合計点で合否が決まります。科目ごとの基準点は設けられておらず、合計点での選考となるため、得意科目で高得点を狙うことが重要です。

2.得意科目型

学科ごとに異なる2科目入試の得点で合否が決まります。特定の科目に強みを持つ受験生が有利に受験できる方式です。

3.共通テスト併用型

大学入学共通テストの得点と、神奈川大学が実施する独自試験(1科目または2科目)の得点を組み合わせて合否を判定する方式です。

大学入学共通テスト利用入試

大学入学共通テストの得点のみで合否を判定する方式で、個別試験は課されません。全学部、全学科(※前期・後期ともに外国語学部英語英文学科GECプログラムは実施なし)で実施され、他大学との併願や複数学科への併願も可能です。

英語外部試験の詳しい内容は?

神奈川大学では、2026年度入試から英語の外部試験のスコアを活用できる制度を導入しています。利⽤できる外部試験は次の4つです。

・実⽤英語技能検定(英検®)
・GTEC(CBT)
・TEAP
・IELTS(アカデミック)

試験当日に英語を受験した場合は、外部試験のスコアと当日の得点を比較し、高いほうの得点が採用されます。

英語外部試験を利用できる対象試験は次の3つです。

・総合型選抜(適性検査型)
・給費⽣試験
・⼀般⼊試(前期・後期)

外部試験の利用においては、以下のように基準スコアに応じて、英語の得点を「100点」「90点」「80点」に換算します。

実⽤英語技能検定(英検®)※1※2従来型を含む全方式GTEC(CBT)TEAPIELTS(アカデミック)
100点換算2,3041,1803095.5
90点換算2,1501,0502535.0
80点換算1,9809302254.0

※1 1級、準1級、2級のいずれかの受験が必須(一次試験のみ、不合格でも可)
※2 2023年3月以降に受験したものに限る

参考:神奈川大学「英語外部試験の利用について

2併願目は入学検定料が無料

神奈川大学では、2026年度入試より「併願チャレンジ割」を導入し、受験生の経済的負担を軽減する取り組みを行なっています。

対象の入試は「総合型選抜(適性検査型)」「⼀般⼊試(前期・全学統⼀型)」「⼤学入学共通テスト利⽤⼊試(前期・後期)」の3つです。同一試験日または同一入試方式で複数学科を併願する際、2併願目の入学検定料が無料となります。

入試種別 単願 2併願目 3併願目以降
総合型選抜(適性検査型) 3万5,000円 0円 +2万円
⼀般⼊試(前期・全学統⼀型)
⼤学入学共通テスト利⽤⼊試(前期・後期) 1万5,000円 +1万円

参考:神奈川大学「入試ガイド」入学検定料・併願チャレンジ割

3併願目以降は、入学検定料が割引価格で設定されています。

神奈川大学の難易度はどれくらい? 入試対策のポイントと併せて紹介

神奈川大学の合格を目指す受験生にとって、知っておきたいのが各学部の難易度レベルです。ここからは、神奈川大学の難易度と入試対策のポイントを紹介します。

神奈川大学の難易度・偏差値

東進のデータによると、2024年度入試に基づいた神奈川大学の偏差値は、おおむね54~59の範囲に収まっています。

学部・学科偏差値(前期A方式)
・国際日本学部(国際文化・日本文化・歴史民俗)59
・外国語学部
・経済学部(経済・現代経済)
58
・人間科学部57
・経営学部
・経済学部(経済・経済分析・現代ビジネス・経済データ)
・法学部(法律)
・建築学部(建築・都市生活)
・工学部(機械工・経営工・電気電子情報)
56
・法学部(自治行政)55
・化学生命学部
・工学部(応用物理)
・情報学部
・理学部
54
出典:Toshin.com「東進の大学入試偏差値ランキング 神奈川大学偏差値

神奈川大学は、日東駒専と総称される大学群とほぼ同レベルの難易度と言っても差し支えなく、合格をつかむためには相応の学力が必要です。油断することなく、コツコツと努力を積み重ねていきましょう。

神奈川大学の入試対策のポイント

神奈川大学の一般入試では、どの科目においても基礎~標準レベルの問題が出題されます。そのため、教科書の内容をマスターし、繰り返し過去問演習に取り組むというオーソドックスな対策をじっくりと積み重ねていくことが有効です。

大学入学共通テストを利用して神奈川大学の入試に挑戦する場合には、7~8割以上の得点率を目指し、過去問演習や大学入学共通テスト型模試に取り組んで得点率を高めていきましょう。

なお、総合型選抜(総合評価型)と総合型選抜(適性検査型)は、2026年度から新設される入試のため過去問はありません。神奈川大学公式サイト「出願と選考」の「選考方法」でサンプル問題が公開されているため、そちらを参考に学習を進めるとよいでしょう。

また、神奈川大学の入試において英語外部試験の活用も検討する価値があります。実⽤英語技能検定(英検®)、GTEC(CBT)など、大学が認定している外部試験で良好なスコアを保持している場合、それを入試に利用することで、英語試験の負担を軽減しつつ自身の強みをアピールできます。

現時点でスコアを保持していない場合でも、今後の受験戦略として英語外部試験の受験を検討することは有益です。

神奈川大学を目指す学生におすすめの塾・予備校

より効率的に神奈川大学の入試対策をしたいのであれば、一人ひとりの学力や志望大学のレベルに合わせてきめ細やかな指導をしてくれる塾・予備校を選ぶことが大切です。

以下より、神奈川大学合格を目指す学生におすすめの塾・予備校を3つ紹介します。

東進ハイスクール・東進衛星予備校

東進ハイスクール・東進衛星予備校は、日本一の東京大学・国公立大学医学部医学科現役合格実績を誇る大手予備校です。その華々しい実績から、超難関大学を目指す人御用達の予備校だと思う人もいるかもしれませんが、そのようなことはありません。

日本全国のあらゆる大学の入試に関する情報を網羅しているうえ、12レベルに分けられた約1万種類の映像授業や、のべ100万人におよぶ東進生のデータもそろっています。それらを活用して、生徒一人ひとりのニーズを叶える指導を実践しているため、神奈川大学を志望する人も過不足なく適切な指導を受けることが可能です。

特に、志望校対策の「志望校別単元ジャンル演習講座」では、AIによる学力診断および志望大学の入試傾向分析に基づき、志望大学合格に最短ルートで到達できるよう、課題を克服するために取り組むべき演習を学習優先度が高い順に提案してもらえます。

また、神奈川大学合格を目指すのであれば「過去問演習講座」を受講することがおすすめです。

「過去問演習講座」は、全767大学に対応しており、それぞれの志望校・学部の過去問演習と採点・添削指導をセットで提供しています。各大学の出題傾向に合わせた実践的対策で、志望校合格に向けた学力を着実に養うことができます。

大学入学共通テスト対策には「共通テスト対策講座」と「過去問演習講座 大学入学共通テスト対策」が有効です。

「共通テスト対策講座」では、英語・数学・国語・理科・地歴公民の5教科を網羅し、受験に必要なすべての科目を対策できます。特に英語では、リスニングとリーディングの両方を学ぶ講座や、リーディングに特化した講座など、個々の得意不得意に合わせた最適な組み合わせで受講可能です。

受講前の学力レベルをもとに始められるため、共通テストに対応する力を楽に養成できます。さらに、東進のいつでもどこでもトレーニングができるリスニング対策アプリを活用すれば、徹底的にリスニング力を鍛えられるでしょう。

「過去問演習講座 大学入学共通テスト対策」では、共通テストの過去問と、東進の共通テスト対応模試などを組み合わせた演習を受けられます。

「共通テスト本番レベル模試」を受験するのもおすすめです。前述のとおり、神奈川大学の試験問題はそれほど難しくない一方で、高い得点率が求められます。模試を受験して自分の強み・弱みを発見し、共通テストレベルの内容は確実に固めておきましょう。

武田塾

武田塾は、「授業をしない」という従来の塾・予備校にはなかった独自のスタイルで、多くの生徒を志望大学合格に導いている新進気鋭の学習塾です。神奈川大学にも多くの合格者を送り出しており、給費生試験の合格者も輩出しています。

武田塾では、「わかる」止まりにせずに「できる」ようになることにこだわり、それぞれの生徒がレベルに合った参考書を一冊ずつ完璧にしていけるよう、自学自習の徹底管理を実践しています。

武田塾では、ニーズに応じて次の4つのコースを選択可能です。

徹底個別特訓コース
勉強をやらざるを得ない環境に自分を追い込みたい人向けのコース

個別管理特訓コース
確認テストで定着度をチェックしながら、個別指導も受けたい人向けのコース

宿題確認特訓コース
自学自習はできるが具体的な勉強計画や、定着度を確認するための確認テストを必要としている人向けのコース

独学支援特訓コース
毎日の勉強のペースや勉強の仕方がわかれば、自学自習ができる人向けのコース

なお、どのコースを選んでも、カウンセリングによって現在の成績・偏差値や得手不得手を分析して「志望校別個別カリキュラム」を作成してもらえます。

志望校別個別カリキュラムには、志望大学合格に必要な参考書が教科ごと・優先順位順に整理されているうえ、1年間の時間配分も明記されているため、見通しを立てることが苦手な人も安心して勉強に取り組めます。

Loohcs志塾

Loohcs(ルークス)志塾は、総合型選抜・学校推薦型選抜の対策に特化した塾・予備校です。東京大学や慶應義塾大学、早稲田大学などの名だたる大学の総合型選抜・学校推薦型選抜に強く、難関大学進学率は86.1%にも上っています。中堅大学の総合型選抜・学校推薦型選抜にも広く対応しています。

Loohcs志塾の講師陣の多くは、総合型選抜の合格者です。自身の合格体験や豊富な指導経験、積み上げてきた合格者に関する膨大なデータを活用しつつ、生徒一人ひとりに丁寧に寄り添って対話し、総合型選抜・学校推薦型選抜で求められる志や魅力を引き出してくれます。

また、「自己探求講座」「大学探求講座」「活動計画講座」「知識インプット講座」「面接対策講座」「小論対策講座」など、さまざまなニーズに応える講座が設けられており、総合型選抜・学校推薦型選抜を突破するうえで必要な力をじっくりと伸ばせます。

まとめ

神奈川大学は2026年度から新しい入試制度を導入するため、入試の種類や内容を十分に理解したうえで、早めに対策を練ることが重要です。

入試問題は、どの科目においても基礎から標準レベルの問題が中心です。応用問題に取り組む前に、まずは基礎演習でしっかりと地固めを行なうことが合格への近道となるでしょう。

また、英語については外部試験制度を積極的に活用しましょう。神奈川大学の受験対策に強い塾や予備校を選ぶことで、より効率的に合格を目指せます。