大学受験に向けて、予備校などの冬期講習を受けるべきか悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
予備校などでは、一般的に春期講習、夏期講習、冬期講習の三つの季節講習があります。その中でも冬期講習は、高校1・2年生にとっては、この1年間で学んだことの総仕上げをし、次年度の学習内容を先取りするチャンスです。冬期講習を受講すれば、分からないところをそのままにせず、しっかりと理解した上で次の学年に進めます。
高校3年生にとっては、受験勉強の最後の仕上げとして、センター試験や志望校の過去問などを解いて過去の出題傾向をつかみ、得点力アップを図る良い機会となります。冬期講習で受験本番に向けてラストスパートをかけ、実際の試験を想定した実戦練習を繰り返せば、試験で高得点を狙える水準にまで学力を向上させることも可能です。
冬はイベントごとも多く、ついつい気もゆるみがちなので、勉強習慣をしっかりと維持することも大切です。受験へのモチベーションを保ち、大学受験へのラストスパートの時期を乗り越えるという点でも、冬期講習に参加することには非常大きな意味があります。
しかし、「冬期講習っていつから?」「冬期講習って、どのぐらいの費用がかかるの?」と不安な方もいると思います。
そこで、冬期講習の期間や平均的な費用などについて解説しました。冬期講習を開講している主要な予備校などについても記載しているので、ぜひ参考にしてください。
冬期講習の期間はいつから? どんな内容?
予備校などの冬期講習は、学校の冬休み期間に合わせて開講されます。そのため、冬期講習の実施期間は多くの場合、12月下旬~1月上旬の2週間程度です。また一般的に、12月30日~1月3日の年末年始には授業はありません。
では、冬期講習ではどんな内容の授業を受けるのでしょうか。高校1年生・2年生の場合、冬期講習で学ぶ内容は、主に1学期・2学期の復習です。しっかりと復習することで、得意科目の成績向上だけでなく、苦手科目の克服も目指します。
受験を控えた高校3年生の場合は、大学入学共通テストや志望校の試験本番を想定した実践的な問題演習に取り組みます。過去問や試験対策用のオリジナル問題などの演習を通じて、頻出問題への対策を講じることで、得点力の向上につなげます。
予備校の冬期講習、平均的な費用は?
では、実際に冬期講習を受ける場合、どのくらいの費用がかかるのでしょうか。
ここでは、高校1・2年生と、受験生である高校3年生に分けてご紹介します。
高校1・2年生 | 4~7万円 |
高校3年生(受験生) | 6~10万円 |
大手予備校の冬期講習の費用を比較すると、多くが1講座(5コマ)で1万5000円~8000円でした。そのため、高校1・2年生で3講座を受講した場合、費用は4~7万円となります。一方、受験生の高校3年生になると受講科目も多くなるため、6~10万円が相場です。
このように相応の費用はかかりますが、志望校合格のための必要経費と考えれば決して高くはありません。全ての科目を受講するのは難しいという場合は、自分が不得意な科目に絞って受講するという手もあります。多くの場合、冬期講習は通常の授業とは別に申し込みが必要なため、どの科目を受講するか早めに考えておきましょう。
主な予備校の冬期講習の費用は?
ここからは、主な予備校の冬期講習費用について、さらに具体的にご紹介します。
東大現役合格者数No.1! 実力派講師陣がそろった東進ハイスクール
塾・予備校比較ナビのアンケート調査において、2848人の学生を対象に予備校の評判を調査したところ、最も総合評価が高かった予備校が東進ハイスクール・東進衛星予備校(以下、東進)です。一流の講師陣、要点を押さえた授業内容、的確な進路指導により、授業の質や教材の質のほか、講師や学習サポート体制など、あらゆる面で高い評価を得ています。
東進は特に、いくつもの参考書の執筆を手掛けるような有名講師が多く在籍していることで有名です。その実力派講師陣の授業は、とても分かりやすくスムーズに勉強が進められると評判で、これまでに数多くの受験生を合格に導いてきた実績があります。
そんな東進も、冬期講習を開講しています。受講費用は、1講座90分×5コマの講義と講座終了判定テストのセットで1万9250円となります。難関大学現役合格実績が日本一とされる東進だけあって、その講義内容の質の高さは折り紙付きです。
高校1・2年生に対しては特別に、「冬期特別招待講習」が開かれます。これは、通常1講座1万9250円のところ、3講座まで無料で受けられるというキャンペーンです。講座入会金やテキスト料も全て無料なため、試しに東進の冬期講習を受けてみたいという高校1・2年生にはおすすめです。参加には事前の申し込みが必要となります。
なお、東進によると、冬期特別招待講習で英語を受講した高校2年生と受講しなかった高校2年生との間で、英語の得点力が3カ月間でどれだけ開いたかを調べたところ、平均して6.5点の差が付いたとのことです。
オリジナルテキストが好評な河合塾
塾・予備校比較ナビのアンケート調査によると、東進ハイスクールに次いで高い評価を得ていたのが河合塾です。授業の質や教材の質、志望校対策などを満遍なくなくカバーしたレベルの高い予備校として知られています。
河合塾の冬期講習では、豊富なラインナップから必要な講座を組み合わせて受講し、短期間で効率的に学力をアップできます。1講座90分×5コマで、費用は塾生で1万7600円(一般生は1万8000円)です。
河合塾によると、高校3年生は4講座以上を組み合わせて受講するのが効果的とのこと。そうすると、少なくとも約7万円は必要となります。しかも、塾生でない一般生は講座受講料とは別に入会金4400円を支払う必要があります。
河合塾の冬期講習の講座は、基礎・標準・発展の3段階にレベル分けされています。東大・京大・旧帝大合格のための講座や、医学科受験のための講座なども展開されているので、自身の志望校に合わせた試験対策も可能です。
多彩な講座が魅力の代々木ゼミナール
豊富な講座で自分に合った授業を受けられると評判なのが、「講師の代ゼミ」とも言われる代々木ゼミナールです。高校1・2年生向けの講座では、ハイレベル英語、標準英語、基礎英語など、レベル別に講座を受講できます。
高校3年生向けとしては、大学入学共通テスト対策講座はもちろん、二次試験対策・私立対策として東大対策、京大対策、阪大対策、早大対策といった志望校別の講座が準備されています。
費用は90分×5コマの講座で1万7500円です。また、授業料を特別に設定している講座があります。例えば、「共通テスト対策直前テスト」を受けるには別途3300円、「関関同立大日本史・世界史テスト」を受けるには別途1万3200円が必要です。
まとめ
以上、冬期講習にかかる平均的な費用や相場を解説しました。料金は、受講する科目数などによって大きく変わります。そのため、どの科目を受講する必要があるか、今一度考えておきましょう。また、各予備校の情報などを集め、自分に合った内容を受けられるかチェックしておくのも大切です。