早稲田大学・慶應義塾大学の志望者必見! 各予備校の早慶コースの合格実績は?

日本を代表する名門私立大学といえば、早稲田大学や慶應義塾大学を思い浮かべる人も多いでしょう。国内でも最高難易度の大学であり、入試を突破するためには、全体的に偏差値を上げるだけでなく、早稲田大学・慶應義塾大学の入試の特徴を踏まえた対策をする必要があります。

一体、早慶の入試の特徴とはどのようなものなのでしょうか。また、そのような入試傾向を踏まえた対策を実施してくれる「早慶コース」がある予備校はどこにあるのでしょうか。

そのような疑問をお持ちの方に向けて、今回の記事では早慶入試と予備校の早慶コースについて詳しくご紹介していきます。早慶合格を目指す方は、ぜひ参考にしてください。

早慶入試の制度や特徴は?

早慶の入試制度にはどのような特徴があるのでしょうか。

まず、早稲田大学の入試制度には、一般選抜のほか、大学入学共通テストを利用した入試や自己推薦入試、AO方式などによる入試などがあります。

中でも一般選抜の入試は、学部によって問題の傾向が異なるため、志望学部・学科に合わせた対策が必要です。ただ、共通の特徴としては、「問題量が多い」「癖のある問題が多い」ということが挙げられます。

特に、英語は配点が高く、問題量が多いことでも知られています。また、大学受験レベルを超えるような難しい単語や熟語が出題されたり、学部によっては自由英作文が出題されるため、試験時間内に解くための訓練や対策が必要です。

さらに、「国語の早稲田」と呼ばれるほど、文系の早稲田入試において国語は重要です。難易度だけでなく、出題内容には早稲田独自の「癖」があると言われています。そのため、特別に対策をする必要があるでしょう。

次に、慶應義塾大学の入試についてです。入試制度としては、一般選抜のほかに、総合型選抜(FIT入試やAO入試など)や学校推薦型選抜などがあります。

一般選抜の入試の特徴は、問題量が多く、難易度の高い問題を素早く解く必要があるということです。

さらに、「国語」科目の代わりに「小論文」が設けられています。慶應義塾大学の小論文の問題傾向は、学部によって異なります。しかし、どの学部においても、課題文を読み理解する力をはじめ、論述するための文章構成力や表現力、論理的思考力が必要となることは間違いありません。そういった点でも、慶應義塾大学を受験するためには、特別な対策が必要となります。

どんなコースがあるの? 予備校は?

前述した通り、早慶入試は非常に特徴的です。そのため、早慶志望の場合は、大学の入試傾向に合わせて対策してくれる予備校に通った方が安心です。

それでは、予備校で入試対策する場合、どのようなコースがあるのでしょうか。また、各予備校の合格率はどのくらいでしょうか。

早慶合格に向けたコースって、どんなものがあるの?

予備校によって異なりますが、予備校での早慶対策には二つのパターンがあります。

一つ目は、「早慶コース」として、早慶合格に特化したコースが用意されているパターンです。この場合、早慶入試突破に向けた専用のカリキュラムが組まれているため、より各大学に合わせた対策ができます。

二つ目は、早慶コースがなく、科目ごとに早慶レベルに合った講座が用意されているパターンです。たいていの場合、そのような講座は「ハイレベル私大国語」や「難関私大英語」などという分類がされています。

また予備校によっては、早慶コースや早慶レベルの講座を受講するために認定試験や選抜試験を受ける必要があります。これは、講座受講に際して、一定の学力があるかを確認するためのものです。

実際の早慶の合格者数は? 各予備校の合格者数を比較!

それでは、実際に各予備校の早慶合格者数はどのくらいでしょうか。予備校別・大学別にご紹介します。

2020年度 早稲田大学・慶應義塾大学合格者数


早稲田大学合格実績慶應義塾大学合格実績
東進 ※現役生のみ2881人1755人
河合塾 ※浪人生含む5919人3235人
駿台予備校 ※浪人生含む4028人3019人

早慶上智をあわせた詳細な合格実績については、塾・予備校比較ナビにも掲載しています。ぜひご覧ください。

主な予備校の早慶コースまとめ

ここからは、各予備校の早慶コースについてご紹介します。

東進ハイスクール・東進衛星予備校

東進ハイスクール・東進衛星予備校は、現役東大合格者数No.1という圧倒的な「合格力」が特徴の予備校です。実力派講師陣、AIを活用した志望校対策、モチベーションを維持できるコーチングやサポートなどで、他を寄せ付けない実績を残しています。

そんな東進には、どのような早慶コースがあるのでしょうか。

まず、現役生向けとして、「ハイレベル私大現代文トレーニング」や「早慶大対策日本史」などの講座が設置されています。過去問演習講座も用意されており、「早稲田大学政治経済学部」「慶應義塾大学法学部」など大学・学部別に入試対策できるようになっています。

東進は映像授業のため、早慶に対応した高いレベルの授業を自分のペースで受けられるのが大きなメリットです。一方で、自己管理をしながら勉強を進める計画性が必要になります。

次に、高卒生は東進の「大学受験本科」で学ぶこととなります。大学受験本科には、「早慶文系クラス」と「早慶理系クラス」があり、基礎知識の徹底と実習演習を積みながら、早慶入試の特徴を踏まえた対策をし、早慶合格を目指します。

河合塾

目的にあわせた多彩なコースが魅力の河合塾は、日本全国に校舎を構える大手予備校の一つです。河合塾・河合塾マナビスを含めた河合塾グループの生徒数は11万人超(2019年3月時点)、河合塾が実施する「全統模試」の年間受験者数は308万人強と、学習・受験業界をリードし続けています。

河合塾には、現役合格を目指す「高校グリーンコース」があります。同コースには、「早慶大英語」「早慶大国語」など早慶入試にあわせた講座が開講されており、科目ごとに早慶レベルの授業を受講します。

高卒生は、「大学受験科」に所属。同科には、「早・慶・上智大文系アドバンスコース」や「早・慶大理工コース」というように、早慶入試に特化した対策を行うコースがあります。また、早慶に特化したコースでは、「早大・慶大オープン」を含めた模試が年間10回受けられるため、模試で自分の実力を試しながら具体的な学習計画を立てることができるのが特徴です。

河合塾の講座には、「認定」の取得が必要が講座があります。認定は、4つのレベルに分かれており、上から、ONE WEX、トップレベル、ハイレベル、スタンダードです。早慶レベルの授業は「トップレベル」や「ハイレベル」に属するものが多く、認定テストや模試成績で基準をクリアした学生のみがそれらの授業を受けられます。

認定テストの開催時期は地域によっても異なりますが、ひと月に4回程度開催されているようです。河合塾のホームページに問題の出題範囲などが掲載されていますので、事前に確認しておきましょう。

駿台予備校

駿台予備校は、現役・浪人を合わせて東大合格者数1位(2020年度)と実力のある予備校です。進路アドバイザーやクラスリーダーなど、サポート体制が整っていることでも知られています。

駿台予備校では、現役生は「現役フロンティア」というコースで学びます。同コースには、細かく分かれたレベルごとに講座が設置されているのが特徴です。早慶対策として、文系科目については、「スーパー早慶大英語実践演習」や「スーパー早大国語」などが早慶に特化した講座設置されています。しかし、理系科目については「スーパー物理」といった枠組みで講座が展開されており、特に早慶に特化した講座ではないようです。また、慶大論文対策として、「慶大SFC対策論文」が設置されています。

さらに、各講座は「認定制」と「申告制」に分かれています。「申告制」では、自己申告や申し込み順で受講でき、レベル認定が必要ありません。一方で、「認定制」の講座については、模試の成績や模試以外で成績を証明できるものなどで、「認定」を受けた学生しか受けることができません。早慶入試に対応した高いレベルの授業は、その多くが認定が必要な授業です。入学を希望する場合は、通学予定の校舎に詳細について問い合わせてみましょう。

また、浪人生は「高卒コース」に属します。その中でも志望大学ごとに細かくコースが分かれており、「EX早慶代文系演習コース」「スーパー早慶上智代文系コース」「スーパー早慶大理系コース」など、早慶大に特化したコースがあります。

代々木ゼミナール

代々木ゼミナールは、ハイレベルな講師陣と入試傾向を捉えたオリジナルテキストで数多くの合格者を輩出している大手予備校です。また、年間2000以上もの講座が開講されており、自分に合った講座を受けられます。

そんな代々木ゼミナールでは、現役生の場合、「高3ハイレベル私大英語」や「高3ハイレベル理系数学」といった早慶レベルの通常講座に加え、「早大英語」や「早慶・ハイレベル理系数学」といった各大学に合わせた受験対策講座を受講できます。通常の講座で学力を身に付け、受験対策講座で実践的な学習を行い、志望校合格を目指します。

なお、代々木ゼミナールの講座はハイレベル、標準、基礎の三つに分かれています。早慶レベルの講座は、その多くが「ハイレベル」に分類されています。そして、ハイレベルの授業を受けるには、「申込時点のマーク模試得点率70%以上」という条件があります。

高卒生は「大学受験科」に属します。大学受験科には、理系の場合「オリジナルカリキュラム[私立理系]」、文系の場合「早慶文系」と、早慶合格に必要な授業が全て組み込まれたコースが設置されています。

四谷学院

「科目別能力別授業」「55段階個別指導」といった「ダブル教育」で多くの学生を合格に導いてきた四谷学院は、40年以上の実績を有する大学受験予備校です。

多くの予備校では志望校別でクラス分けしますが、四谷学院は科目ごとの学力別でクラス分けします。そのため、生徒は得意な科目は上級クラスで、苦手科目は基礎クラスでしっかり学べるというわけです。これが、科目別能力別授業です。

また55段階個別指導は、各科目を中学1年生レベルから東大レベルまで「55段階」に分け、段階を追って受験に必要な知識を学べる合理的な学習システムです。理解度に合わせて進められるため、得意科目を伸ばしながら、苦手科目はじっくりと学ぶことができます。

現役生の場合、上述の学力別のクラスで学ぶのですが、特段早慶に特化したコースや講座があるわけではないようです。「入試英文解釈」「入試現代文」など科目別に講座が設置されており、その講座の中で「国公立選抜」「私立選抜」「一般」「基礎」というようにレベルが設定されています。毎月、レベル診断テストがあり、その結果に応じた学力レベルのクラスで学ぶこととなります。

早慶に特化した講座はありませんが、その代わりに志望校別対策授業があり、例えば「早慶文系対策」「早慶理系対策」講座があります。四谷学院の早慶対策は、学力別の講座で力を身に付けつつ、仕上げに志望校別の対策講座を受講するというスタイルになっています。

高卒生の場合、志望校別のコースが用意されており、早慶志望の学生は、「早慶理系コース」「早慶文系コース」を受講できます。「ダブル授業」に加え、「早慶文系演習」「早慶日本史演習」「早慶物理演習」などの対策を行うことで、効率よく合格を目指せます。

まとめ

以上、早慶入試の制度や特徴、各予備校の早慶合格実績や具体的な早慶コースについてご紹介しました。

早慶入試は難易度が高く特徴的であるため、早期に対策を進める必要があります。早稲田大学・慶應義塾大学を受験する方は、なるべく早く予備校に問い合わせ、準備を進めていきましょう。